246話
8月1日だ。今日の晩御飯はオークのトンカツだ。その他には、トレントから手に入ったキャベツを添えるようだ。それなら期待できそう。その後にはデザートにケーキだ。なぜケーキが必要かだって?それは、父さんの昇給が決まった。前も言っていたが、父さんはダンジョン関係の製品開発だ。それがレベルが上がり職業をテイマーまですることができたのだった。
その結果。開発から、製品のテスト部門に移動となった。そして給料面だが、テスト部門の方が給料は高い。魔物と戦うことになるので、その危険性を考慮してのこの金額だそうだ。しかも、怪我をしてもきちんと手当が出る。ブラックなんかでは、怪我は全額自己責任とかがザラだ。それが無い分ウチはホワイトだな。と笑っていた。
もちろん灰狼と、トレントは父さんに権利を渡している。それを見た母が羨ましそうにしていたが、どうしようか・・・。今度は正直猫が欲しいところだ。だが、そんなモンスターは聞いたことはない。猫の妖精のケットシーとかなら魔物として出てくる可能性があると思うが、それ以外で猫の魔物となると、ライオンや虎のようなネコ科の魔物になると思うけどいいのだろうか?
昨日のトンカツ用の肉は、大きかったので問題はない。それなら、何を手に入れればいいのか・・・?1番はスキルブックかな。その次に予備の肉。そして武器だ。武器と言っても、片手剣か、杖、盾ぐらいしかいらない。それ以外は売却か、マジックバッグの肥やしだ。
レアメタルやレアな効果を持っている武器は売るよりは持っていたいと思ってしまう。その結果、マジックバッグの中が武器でいっぱいだ。あの、コボルト変身セットなんかも底に入っていて売ることができていない。どうしたもんか・・・。刀の次は槍にする予定だ。投げたら戻ってくる槍があればいいな・・・。無限投擲での遠距離無双だな。絶対騎士に投げさせた方が強いな・・・。
けど、絶対に持たずに適当に捨てて、殴りに行くよね・・・。なんやかんや戦闘IQは高いから、敵が拾った瞬間に戻ってくるようにしてそこから殴りそうだな・・・。効率厨かよ。スキルは、怪力と頑丈のスキルブックの出現率が上がるらしい。俺はどちらも持っているので問題はないのだが、持っていないものに与えるための周回だな・・・。
あるかないかで戦闘の結果が分かれても困るし・・・。ボスの扉を開けると、1体だけマッチョの方のオークだった。しかも、くびれもあるからメスなのかな?残りのオークを蔑み、筋トレをさせていた。しかも、鞭で地面を叩いている。
「失礼しました・・・」
そんなアブノーマルみたいなドMな性癖もない。ここは帰るのが賢明だ。この光景をいち早く忘れたい・・・。そんなことを考えて、出ようとしたのだが、出ることができなかった。通常であれば、閉まらない扉だったのだが、後ろを振り返ると締まっていた。これなら、戦うしか方法がないな・・・。
最悪だ。
誤字脱字があれば報告していただけると幸いです。




