238話
あの化け物集団は諦めてしまったようだ。よかった・・・。あれでしつこかったなら、化け物を凌駕した存在だ。この階まできているのでその実力はわかっている。だけど、姿がな・・・。あ!!あの泥棒君を紹介すれば良いじゃないか!!あいつを生贄にして俺は回避だな。
犯罪者に人権はないわけだし。(主人公の考えです。)不運なことが起きてもビキニが全部解決してくれるよ。よかったね!!あのビキニ集団は撮影用のダンジョンドローンを回していた。どうやら撮影をしていたようだ。ビキニと野郎とダンジョンか・・・。なんかラノベ書けそう。というかキャラ濃いな。キャラが濃いのは良いことだけど。現実でそれをやられるのはちょっと・・・。
今日の予定は、ダンジョンがビキニダンジョンになっているのかの確認と、連携の確認だ。ビキニはなっていた。あの、ビキニ集団が倒していたのが、ビキニのコボルトだった。犬科のはずなので、胸は人間よりも多い。だが、つけているビキニが1個だった。
そこは人間用ということで一個だったのか・・・。そんな感じに納得していた。だが、それは覆されることになった。現れたのだ、コボルト用のビキニを装着しているコボルトが・・・。そのビキニの数は3個だ。なんだ、なんだと驚きが出てくる。まさかの人間用だけでなく、魔物用まであるとは、用意周到だな。
まさか、ビキニの数が勝者の証とかなのか?とりあえず、余裕だろう。味方のコボルトもいないようだし。簡単に倒せるだろう。そんな甘ったれたことを考えてしまっていた。チームで行動するはずのコボルトが1体ということは、その残りのコボルトの力が集まっているということだ。
全体でのチームの力よりも個人の力の方が圧倒的に強い。魔術師がまず、攻撃を繰り出そうと、杖をコボルトの方に向けた。そして、ダークバレットを放った。だが、その攻撃はビキニに当たり打ち消された。間に騎士が入ることで詰められることがなかったが、おそらくあの動揺の隙に狩られるな・・・。
冷や汗が出てくるとともに油断が消えていく。ここで殺しておきたい。そんな気持ちが出てきたのだった。対個人であれば、騎士の方が強い。もう、他の戦いはどうでも良いとばかりに、体中の気力を使うつもりだろう。あのコボルトは魔法も放ってこない。もし魔法があれば牽制のために放ってくるのは必然だ。
それがないということは魔法を持っていないと証明するのに等しい。騎士を囮にして、魔法で殺すか・・・。チーフの方は、ゴブリンやコボルトを召喚しており、臨戦体制だ。
チーフが召喚したモンスターから攻撃を仕掛ける。だが、そのスピードはゆっくりだ。俺ならバフが2つあるので、それにより足も早くなっている。だが、そんなコボルトにはバフがない。そのため、動きや攻撃力が下がっている。もう言ってしまえばおとりだ。
そんな囮も一瞬のうちに殺されてしまった。騎士が攻撃を仕掛ける。今まで攻撃をしてきたのはゆっくりとしている、召喚したゴブリンやコボルトだ。おそらく、俺たちがそのくらいのスピードなのだろうと油断していたのだろう。トップスピードに乗った騎士の攻撃に反応ができていない。
短剣を構えて応戦しようとしているが、反応ができておらず、目の前に立っている。そして、コボルトの足を踏み抜いた。騎士も脅威と見たのは、その足の速さだ。真っ先に潰すことを選択した。離れようと、後ろに飛ぶが足を踏まれたことにより離れることができていない。
アドレナリンの影響で今は痛みを感じていないようだ。跳べていないことに気がついたのか、手に持っている短剣で攻撃を仕掛けようとする。その攻撃を予測していたのか、両腕を掴み攻撃を防ぐ。そして、頭突きだ。
俺と、白狼に乗っていた魔術師が、コボルトの背後に立った。それはコボルトもわかっているようだ。暴れようとしているが、足は潰され動くことができず、腕は掴まれていて振り回せない。なら一番の攻撃となるのは噛み付くことだ。だが、それも鎧によって防がれている。
「ファイヤーランス」
を20本生成し、コボルト目掛けて投げ込む。騎士はなんとかなるだろう・・・。少し不安だが、そこは信じている。もし死んだらごめん。当たる寸前になり騎士が後ろに飛び回避する。その時に、もう1度踏みつけていたので、動くことができず、ファイヤーランスにより貫かれた。
さらに追い討ちをするようにウィンドランスを投入した。燃えているところに空気が加わる。その結果爆発だ。灰になりドロップに変わった。
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