168話

　トレントの戦闘が始まるのだが、地中から奇襲が来る。なんとか散るようにして回避し、騎士が攻撃のため走る。根や蔦からの攻撃を避けたり、逸らしたりすることで、本体まで近づき攻撃を入れた。だが、その攻撃が効いているようには見えない。ミシッと音は立てた。だが、その攻撃で折ることはできなかった。

　暴れたことによる蔦の攻撃で俺の方まで飛ばされてきた。時間が空いたのでもう回復はされているだろう。ヘイトが向いている騎士目掛けて攻撃が仕掛けられる。その攻撃を魔術師が魔法で撃ち合う。そして、そのつたは爆発することで消え再び地中に戻る。

　その隙に俺はファイヤージャベリンを放った。だがそれは、他の根によって防がれた。残りの根の数次第ではジリ貧になってしまうだろう。ジャベリンで破壊できるのであればランスを使う必要はなさそうだ。回復をする時間は与えたくないので、ファイヤージャベリンを20個展開し、個々に攻撃をさせる。蔦や根により防がれるが本体に当たり、燃える。だが、火力が足りず、内部までは燃えていない。

　トレントには核が体のどこかにあるのでそれを攻撃することで、殺すことができるようになる。切り倒すことで殺すことができる。さらに核と言っても脆すぎるので、攻撃が掠ることや燃えることでも殺すことができる。弱点には弱いがそれ以外であれば余裕で耐えることができるといったモンスターだ。

　そのため、火力が弱ければ耐えられ回復されてしまう。それなら耐えられない火力で一瞬にして殺しきるか、回復を限界までさせてそれ以上回復をすることができないようにして狩るかどちらかだ。俺の場合であれば火力でゴリ押しがいいな。

　だが、魔術師のファイヤーランスで殺すのが一番効率が良さそうだ。俺の魔力で攻撃手段を潰して、魔術師で本体を叩く。一番魔力の効率が高そうな作戦だ。地中からの攻撃だけを対処してくれると尚よしみたいな感じ。

　今回は夕方からこの階層に来ているのでさっさと終わらせないと何を言われるのかがわからない。少しずつではあるが、時間を後ろに伸ばすことはできているので、このまま時間を伸ばしたいところだ。

「ファイヤートルネード」

　面倒なので広範囲攻撃で全身を焼く。わざわざちまちま攻撃をするのも面倒だし、もうこれで帰るだけだ。そのため、魔力消費を無視して魔法を放った。いつもなら、赤色の炎だったのが、今回は、黄色っぽい色になってトレントを焼き尽くした。

　そして、トレントからのドロップは白菜と、カボチャだった。野菜が高くなってきているのでお得だなー。