1623話
百々鬼口の攻略が始まるのだった。まずは、マジックイーターによる。魔法の捕食実験から始めていく。
一旦外に出てから、再び52階層に戻るとそこには百々鬼口が存在していた。周回効率がいいのはうれしく感じる。
百々鬼口の見た目はさっきよりもデブだった。だが、腹には大きめの口が空いている。太っている人が絵柄の書かれたTシャツを着ると、絵が伸びるような感覚だ。
種生成と風魔法を瞬時に発動することでサボテンの種を飛ばし、マジックイーターを発芽させる。そして、すぐに魔物化させるのだった。
百々鬼口から魔法が放たれる。だが一定距離飛んだところ、方向がマジックイーターに向くのだ。
(魔法専用の盾として使えそうだな)
無理やり引き寄せられる方向から向きを変えようとしているが無駄だ。かえって方向を誤り、魔法は関係のない方向に飛んでいくのだった。
俺たちはチャンスだと思い魔法を放つ。だが、それも全てマジックイーターに食われてしまうのだった。
「・・・敵味方関係なしかよ」
強制的に魔力を吸い寄せる力を手に入れたのだ。無差別的に魔法を吸い寄せるため、魔法がその方向に飛んでいく確定した空間が作られる。
マジックイーターの体が4つに割れ、その口が魔力を飲み込むのだった。
「あれ、人間は食わないだろうな?」
「多分・・・」
そういえば、人間相手に試したことはなかったな。動かないだろうから、誤飲することはないだろう。
魔法が無効化されたことにより、百々鬼口は無防備な状況だ。婆娑羅は槍を手に持ち、攻撃を仕掛けるために走り寄る。とこのタイミングで、魔法を集め威力を高めたものを作り始めるのだった。
アースボールを作り出し、そこにサボテンの種を入れる。そして、飛ばしながら発芽と魔物化させるのだった。質量が重くなることで、アースボールは地面に落ちマジックイーターは地面に芽ずく。
婆娑羅と百々鬼口の中間部分だ。婆娑羅に対して放たれる魔法はマジックイーターに吸い寄せられ、食われると同時に木っ端微塵に破壊されるのだった。
一定時間ないに魔力を全て吸収しないと、破壊されるのだろう。こいつらの対処法は、多い魔力での攻撃と物理攻撃だ。動くことができれば、魔法専用のタンクとして運用ができるだろう。だが、魔法が封じられると考えると、あまり得策ではない。
(効果範囲の検証をしておかないとな・・・)
再び、魔法を作り出し威力を高めようとしているが、婆娑羅の方が早く到着する。そして、槍に魔力と属性を込めることで、百々鬼口の口がない部分に突き刺し切り上げ、殺すのだった。
一時的な対魔法戦闘においては最強だな。遠距離の魔法を使うことができない騎士を使うときに大きく役に立つかな?あとは、敵の戦力が後衛重視の場合も使える感じだ。
まあ、吸収できるようで何よりだ。
誤字脱字があればしていただけると幸いです。




