1607話

　婆娑羅とのご飯も終え、次の日になる。眠たい目を擦りながら、新しいメールが来ているため、そのメールを開くのだった。

　最近世間では、階層を攻略するRTA動画が流行っているらしい。誰もが挑戦することができることから、1〜10階層の最速攻略の動画を撮っているらしい。

　そして、炎上しているようだ。RTA動画において一番需要となるのは、その待っている人数や絶対に戦わないといけなボス戦闘をどれだけ短くするのかという運要素が鍵になる。

　一番効率がいいのは割り込みや順番を追い抜くという方法だった。交渉をして追い抜くのならまだいい。だが、この配信主は無理やり追い抜くことを選択したのだった。そのシーンはカットされていたにも関わらず、現地にいた人が実証者となることで発覚したのだった。

　そんな動画やスクショを情報共有の場所に貼り、このようなことが起きないようにと注意喚起をしているのだった。そんなメールが目につくのだった。

　それにプラスして運営から1つのメールがある。それはメル＝シウスが復活するという情報が出たのだった。予定よりも早い復活である。どうやら、しっかりと反省していると評価され、復活してもいいと許可が降りているのだった。

（忘れている人がいるかもしれないので補足：メル＝シウスは、マリアの背後から魔法を当てた人）

　そして、ソロとして活動していくことが決まったようだ。ボディーガードはついているが、暴走してもいいように少し強めの人が配置されている。しばらくはパーティーを組んでくれと言われても拒否をして欲しいと書かれているのだった。

　その言葉は、コラボ配信を禁止しているというようなものだ。

　最近ではコラボ配信という名目で、訓練配信が行われているらしい。魔法の訓練配信はないが、近接戦闘での訓練配信が増えてきているのだ。

　さらに、パーティー間での交流が増えてきているため、今まで問題として上がっていたメンバー同士での交流の少なさという問題が解決される。これから会社内でコラボをするとなれば、この訓練配信をすることが基本となるだろう。

　そして、コラボの誘いメールの欄も作られているのだった。もちろん名指しで指名することもできれば、誰でも参加可能としているところもある。

　そんなコラボの依頼メールが1つ来ているのだった。コラボを受けることでの収益は企画主になる。そのため、コラボをする依頼料が運営から支払われるという仕組みになっているのだった。その理由は、入ってすぐでも誘うことができるようにとの配慮だ。

　その依頼主はRI001(リオ)だった。その依頼内容は、義手の内容を考えることだった。俺だけではなく、鍛治師(パイトス)も呼ばれている。どうやら、本格的に義手を作りに行くらしい。

　ただ、義手にどのような装備をつけることができるのかの話やその装備が実現可能なのかの話がある。そのため、俺と鍛治師(パイトス)が呼ばれたのだった。

　もちろん参加の意思表示をしている。その配信は明日行われるようだ。魔石に刻印しているものを用意して欲しいらしい。まだまだ使っていないものも多くある。そのため、準備をする必要はないだろう。