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ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた  作者: ひまなひと(ご飯食べ隊)


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1596/1633

1595話

 side主人公


 特に交わす言葉もなく、魔力消費もそこまでだ。


(まあ、婆娑羅が勝っても俺が勝っても目的は達成される。手を抜いたまま終わるのか?)


 見て学べの精神であれば、この戦いを見て真似できるところは真似をしろという感じだ。学ぶ精神があれば、勝利や敗北は関係ない。


 拘束をするとしても、他のスキルと組み合わせることで成功する場面や、攻撃系のスキルがあるからこそ役に立つ場面もある。本当に彼女アポロが何がしたいのかわからない。


 俺に本気で教えさせたいつもりもあれば、婆娑羅が確実に勝ちに来るはずだ。最初から、魔法や属性槍を使っていない時点からそれも怪しいな。


 婆娑羅はどちらかと言うと1から100までを教えてもらえと言うタイプではない。1から10を教えてもらったり、壁を越えるためには教えてもらうことはあるだろう。その根底にあるのは、基本は独学の試行錯誤だ。見て学ぶのはあるが、考えろというのが正しいか?終わったら、本人に聞けばいいか。


 3戦目が始まる。今度は最初から本気か、槍に属性が付与されており空中を舞っている。

(魔法が放たれるのなら、壁は邪魔だな。最悪被弾する。いや警戒しつつ動きを見るか)


 正直、この3戦目は負けてもいいと考えている。まあ、負け方もある。負けても文句が言われないと思った時は、負けを認めるつもりだ。そんな場面があればいいけど・・・。


 魔法を撃ったところで属性のついた槍によって破壊される。てか、今更だけど厄介な性能に変えてしまったな・・・。魔力消費が大きいのだけが欠点だった。だが、それがなくなったことで魔力切れまで粘る方が時間がかかる。


 教えていなければ、ここで使ってこなかっただろうな・・・。


 婆娑羅に近づき始める。


 遠距離の属性がついた飛行槍の前では、近接よりも遠距離の方が危険だ。そのため、近寄った方が都合がいい。


 空中を飛行し、近寄ろうとしていた槍が婆娑羅の手元にまで降りてくる。そして近寄りながら、足元に魔法を2つセットするのだった。


 魔法を飛ばしても切り落としてくる槍は、薙刀に変形する。属性の魔力を先端に集め、魔法として刃を伸ばすことで実現しているのだった。変幻自在だからこそできる魔法だ。攻撃範囲が上がったことで危なげなく、魔法を破壊していく。


 近づいてきてくれれば、楽に戦えるのにな・・・。分身体を3体作り出す。2体は左右に走らせ、もう1体は背後に立たせ即座に入れ替わる。設置していたアースウォールを発動させるのだった。


 再び別の分身体を作り出し、そのアースウォールの裏に走らせる。そして、分身体と入れ替わるのだった。さて、問題です。どれが本物でしょうか?視覚の情報を100%得て処理をし、分身体を全て処理することで理解できる。


 その左右に走る分身体に槍が飛んでいく。それと同時に婆娑羅の目の前に立っている者が魔法を使うのだった。使うのはアースジャベリンだった。だが、手元に残っている槍により弾かれ、外に飛んでいく。


 地面と硬い物体がぶつかる音を出しながら、婆娑羅の視界内に転がるのだった。アースウォール裏の分身体に命令を出し、上から婆娑羅を追撃するように命令を出す。だが、アースウォール裏にはすでに槍が飛ばされ、破壊されるのだった。


 刺さると同時に爆破だ。動きを見て正解だったな。魔力操作が上達したことによる魔法への条件付け、それに爆破を選んでいたのだった。


 左右に飛んでくる2本の分身体が方向を変える。正面に立っている者の背後にいた者が巻き込まれないようにして横に避ける。


 槍が1本だけ残り、向かっていた全ての槍は分身体に刺さり爆発を引き起こす。まあ、その全てが偽物だ。本物は最初から目の前に立っていたと言う簡単な引っ掛けだった。飛んできた槍を奪い取り、婆娑羅に投げ返す。


 コントロールが間に合ったのか、その空中で受け止めるのだった。まあ、この判断が失敗していた時点で負けは確定だろう。2本のアースジャベリンは泥に変わり地面に平面となる。奥を見ている婆娑羅の視界から外れているのだった。


 その土は婆娑羅の足元まできており、掴み取る準備はできているのだ。婆娑羅の槍は、全て俺の方も向いている。数は足りないが俺を降参させる方が早いと考えたようだ。詰めは甘くはない。


 数本を残し全ての槍を左右から走り寄る分身体に向かわせる。分身体を移動するのを防ぐための方法だろう。足元がガラ空きだ。まあ、これなら終わっても良さそうだな。


「ギブアップ」


 両手を上げるのだった。だが槍は降り注いでくる。

(信用値が足りないか〜)


 分身体を後ろ側の攻撃範囲外に作り出し、入れ替わる。殺すつもりだっただろ。攻撃をしてくることを選択してくれれば、あの最初に設置した2つの土魔法を使うことができただろう。まあ終わったことだ、魔法を解除する。


 足元から来ていた土色の泥に気がついたのか、婆娑羅は後ろに飛び上がりながら避けるのだった。背後に置かれたきゅうりを見た猫のようなものだ。


「ってことで2対1か〜。ちょっと休憩入れようよー」


 折り返しなこともあり、10分程度の休憩を挟んでからの再戦となるのだった。

誤字脱字があればしていただけると幸いです。

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