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ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた  作者: ひまなひと(ご飯食べ隊)


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1595/1633

1594話

 婆娑羅に八百長で勝たせるべきか。八百長がバレた時には、空気は冷めるだろうなー。バレない程度での八百長がいるな。せめて1勝することで花を持たせることができるはずだ。


 おそらく本気を出してくるのは、この戦いか次だ。負けるとしてもこの辺りが妥当だな。有耶無耶うやむやだけは絶対に避けたい。魔力切れを考慮しない4戦目以内に勝負をつけるのが理想だ。まだ隠し手札もあるからいけるな。


 婆娑羅にポーションを投げ渡しつつ、そんなことを考えていたのだった。


 傷が治ったことを確認し、距離を空ける。そして、ゴブリンに銃を鳴らすよう合図を出すように命令を出す。土魔法の残骸は完全に撤去されているため、それを使って奇襲はできない。婆娑羅はすでに槍を宙に浮かせており臨戦態勢になっているのだった。


 銃声がなり、戦闘は始まった。婆娑羅は槍を空中に打ち上げ、俺はライトボールを婆娑羅に飛ばしつつ近寄る。一定距離近づくとアースウォールを作り、その影に隠れる。


 そして、ライトボールの閃光を発動するのだった。土操作でドーム状に変えることで、空中から降ってくる槍を防ぐ。土操作で爆弾を包んだ拳を作っているのだった。


 閃光が婆娑羅の右目を奪う。槍で魔法を壊しつつ、目を守るには左手を使うのがベストとなる。このタイミングで近づかれたとしても右手に持っている武器と左目が生きているのだから、まだなんとなる状態だ。


 距離感を失っていることから、槍を飛ばしても当たらない可能性が高い。だから飛ばしていた槍を手元に戻し、自身を守るために使うのだった。


 閃光が止むと同時にアースウォールから顔を出す。

(片目だけか〜)

 本当は両目を奪うことが目的だが、できなかったのだからこれで十分だ。


 俺から見て右方向から拳の形をした岩石が4つ飛んでいく。婆娑羅は視界の隅で岩石を捕らえつつ、俺の動きを警戒しているのだった。


 岩石が大きいこともあり、動きはそれほど速くはない。そのため、余裕を持って俺の動きを観察できるのだった。時間だ。拳の形をした岩石が破裂をし、小さく細かい弾丸へと姿を変える。


 爆発音と急激に上がった速度で注意力が全て石に持っていかれるのだった。この隙にシールドを使いながら空中に上がり1つの丸い石を作り出す。もちろん、中には奇襲の道具をこめている。


 それを放ちつつ、最初に出していたアースウォールの形を槍に変化させ、婆娑羅の右方向から襲い掛からせるのだった。槍を数本地面に突き立てることで、飛んでくる石を防ぎつつ落とされてくる1つの巨石を婆娑羅は見上げている。


 side婆娑羅


(視界は十分回復している。あの岩裏か)

 婆娑羅は回復した視界を動かしながら情報を瞬時に集め、今いるであろう場所を予測するのだった。

(それならうちの場所は見えていないはず、魔法を避けることも簡単)


 魔法の欠点は自分で動かさないといけないことにある。そのため、姿が見えないところに適当に魔法を撃ったとしても当たればラッキーといった感じだ。ゲームで言うモク抜きに近い。


 さらに攻撃手段が1回しかないのだから、外す確率は高い。婆娑羅は最短経路を考えるのだった。

(岩石の裏に避けられた魔法は用意されている。岩下を通り抜けたとしても魔法、横に避けたとしても魔法。決めた)


 落とされている巨石に向かって近づくのだった。槍をさらに取り出し、それを足場にすることで空中に上がり、まん丸な巨石を真っ二つに切り分ける。


 手元には他の槍を置いていることで、魔法への警戒はバッチリだった。真っ直ぐ目の前からやってくるであろう魔法を警戒している。


 その岩石の割れ目からは、サングラスをかけた”やつ”が見下ろしているのだった。

(やばい!)


 目を隠そうにも間に合わず、閃光が走る。攻撃への防御に思考が入っており、目を隠す余裕はなかったのだった。両目の視界が真っ白に変わる。

(2連敗か・・・)


 そう思いつつ負けを認めるのだった。

誤字脱字があればしていただけると幸いです。

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