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ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた  作者: ひまなひと(ご飯食べ隊)


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1509話

 魔法が効かないのかよ・・・。カースウエポンが防がれたことから、物理攻撃も無意味か。キツイなー。カースウエポンだから捕まれた可能性もある。クナイをマジックバッグから取り出し、投げつけるのだった。


 クナイが刺さり、血が噴き出す。だが、すぐに血がおさまり、肉の中に吸い込まれていくのだった。それによもない、肉の体積が増加する。


 体積の増加か。クナイは吸収されてしまったか?


 クナイは視認できる箇所にはいないのだった。

「・・・どうする?」

「クナイはいるか?」

「最初に作ったやつだから別にいぃ」


 その言葉と同時に蒼炎を発動し、放つのだった。瞬時に肉塊の体が膨張し、蒼炎を包み込む。ジューッと肉が鉄板で焼けるような音が聞こえる。ダメージを与えることができているようだ。


 攻撃、いや回復させてはいけないからなしだ。


 そして、ほんの数秒のことだ。焼けるような音が消える。肉塊から熱が発せられるのだった。取り込み終わったのだった。ブヨブヨとした肉塊から、手や足、頭が生え人型になる。肉人形だ。


(これが完全体か)


 だが、体は焦げついている。火魔法の適応がまだ終わっていないのだろう。小さな爆弾を10個投げ、4個転がす。畳み掛けるのなら今だろう。焦げついているということは魔法の吸収はないはず。武器を奪うこともない。


 爆破が命中する。それにより、右腕と右足が吹き飛ぶ。ベチャベチャと音をたて数バウンドしながら少し離れたところに飛ぶのだった。その切れ目からブヨブヨとした肉塊が渦巻く。焦げていたのは体の表面だけだったようだ。


 切れ目から現れた肉塊が細く伸び、腕の部分と接合される。そして、引き寄せることで完全回復をするのだった。


「武器は取られる。注意!」

「ああ!わかってる!」


 攻撃に行こうとしていた婆娑羅の動きが止まる。切れ目ができた時に鮮度のいい肉塊が表に出る。もしそれが最初の能力を持っていたのなら、武器を絡めとるはずだ。近接攻撃が封じられたな。来る。


 作られた攻撃手段は魔法だった。ファイヤージャベリンと、ファイヤーボール、そしてクナイの形をした魔法だ。この三種類の魔法が飛んでくるのだった。婆娑羅の前に立ち、魔法をシールドで防ぐのだった。


 経験から成長するタイプだ。早期決着が求められているのだった。吸収型の肉塊か、魔力が込められてなくて、デカいものがあればいけるか。それよりも他に試したいことがある。近づいたついでに婆娑羅に結界の魔石を渡し、作戦を伝えるのだった。


 シールドで空中に上がり、アースボールに魔力を込め、巨大なものを作り出すのだった。生成コストに全てを魔力を振り、スピードや操作性を度外視したものだ。それにより、魔力として吸収される心配はない。どちらかというと物理攻撃と判断するはずだ。


 本当はもっと巨大で魔力が通っていないものを用意したかった。肉人形は、落下してくるアースボールを受け止めようとする。だが、受け止めることができず押しつぶされ、アースボールと地面の隙間から肉塊が飛び出るのだった。


 だが、再び肉塊が合わさり合体するのだった。体積は小さくなったのはよかった。一番大きく変わったことは、表面の色だ。焼けた茶色の皮膚が、赤い生肉に戻っていたのだった。


 脱皮だ。ここまでが計算通りだ。毒瓶が1つ落とされていくのだった。取り込もうと肉塊が瓶を包み込もうと広がった時だ。婆娑羅のライトバレットが瓶を貫き、液体を外にこぼさせる。その液体と瓶を肉塊は吸収するのだった。


 変色していく肉塊。そして、爆散するのだった。カラカラと肉塊がこびりついたクナイが落ちていく。殺菌だな。アルコール消毒を取り出し、肉塊を落としていく。あとは匂いを取ればまだ使えそうだな。


 ドロップは、人工精霊の魔石だった。精霊を自分の手で作ろうとしていたようだ。だが、その失敗が魔物に変化したのだろう。不快で気持ち悪い。まあ、とりあえずクリアはクリアだ。肉塊が他にもいるかと思ったが、この一体だけのようだ。対策を見つけない限りでは、クリアすることもできない。これが複数体いるとか、魔力がいくらあっても足りないはずだ。

誤字脱字があればしていただけると幸いです。

ロードローラーだッ!

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