105話
これで決着がつき、離れようとしていた時だった。背後からナイフが飛んでくる。それを騎士が受け止め握りつぶす
「ナイスー、君には今度オーク肉をあげよう」
そう言った途端、他の2体も頑張りましたよとアピールを始めている。それを微笑ましく眺めていた。その時だった。勇者君が剣を抜き、こちらに向かって走り出す。
「仕事だ」
再びコマンダーが命令を出し、勇者君を取り押さえようと命令を出す。その前に騎士によって殴り飛ばされる。もちろん最初のナイフの攻撃も勇者君によるものだ。さらにそれだけでなく、勇者君パーティーも降りてきた。一体何を始める気なのかや。前にいたはずの盾持ちくんなどの男性陣の姿がいなくなっている。
全員が女性に代わっているところを見ると、俺にヤジが飛んでくる。さらに魔法を放ってこようとしているが、それは魔術師の手によって防がれ、盗賊らしき足の早そうな子は、コマンダーとその他ゴブリンによって足止めされている。なんだ?一騎討ちでもやりたかったのか?騎士も、回避盾に足止めされており、決定だになっていない。
めんどくさいが、ポケットに入れていた手を取り出す。そして構え、ここで戦いが始まると空気が重くなり、観客も息を飲み込むところだった。その勇者君の背後から殴ろうとする、騎士ゴブリン。ふと確認をすると一瞬で勝負をつけて帰ってきている。足を折られて、その後腕も折られ哀れな姿になっている。
気力操作を使ったなこいつ・・・。最初戦っている時には、追いついておらず、攻撃が空振りになっていた。それが命中しているところを見るに、気力操作しか方法はない。だってこいつ魔力使えないんだもの。
そのため、闇魔法を覚えたのに全く使っていない。ステゴロこそ正義と言わんばかりだ。背後から殴られたことにより俺の方に飛ばされてきた勇者君に発勁をまた腹にぶち込む。そのまま、飛んでいった騎士の方もまた発勁でこちらに飛ばす。
まるでキャッチボールをしているかのように飛んでいく勇者。それを呆然と仲間たちは眺めているようだ。そのため、攻撃が空いたので、残っている味方も倒されている。
「そろそろやめておかないと死ぬよ彼」
部長の声が真横から聞こえる。その声と同時に飛んできたそれを受け止め、投げ飛ばす。ということで1位になった。横の部長の顔は見れないなー。
鬼のようなオーラを感じる。果たしてどちらに怒っているのかはおいておこう・・・・。
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