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人生終了ゲーム 〜リバースカード〜  作者: Teko
4章 後日談
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09 悪魔の力

 

「でもそっか。毎日忙しそうだけど楽しいならいいよね」


 奈々はニコっと笑ってくれた。ほのかはふと思い出すように聞いてきた。


「……実際はどうなの?」


「ん?いや、だから楽しいって」


 質問の意図が少し読めない。ほのかは申し訳なさそうに声を少し小さくして改めて聞く。


「悪魔の力、使ったの?」


「あー……」


 まあそう言いたい気持ちもわかる。何せ約半年で1軍上位まで着いたんだ。わからなくはないけど……。


「私、アイドルになるのに悪魔の力は使わないって言ったでしょ」


「そうだよ。言ってたよ。ほのかちゃんも聞いてたでしょ?」


 ほのかの言葉に奈々はむくれ顔になって否定してくれた。信じてくれて嬉しいが私の内心は実は複雑である。


「アイドルになるのはね。アイドルを()()()のは違うんじゃない?」


 ほのかは見透かしたように強調して話す。奈々はさらにむくれた。


「今日のライブ見たでしょ!あんなにカッコいいパフォーマンスが出来るのも努力の結果だよ。それに悪魔にも言ってたじゃない。この力で作る人生は人生じゃないって」


 おっしゃる通りです。私は確かにそう言いました。奈々があまりにも庇うものだからちょっと冷や汗が止まらない。目も2人からゆっくりとそらす。


 だが、ほのかは私の表情を見逃さなかった。


「ホントのところはどうなの?美夢?」


「ん?えっと……」


「美夢?」


 私は思わず口ごもる。その様子に奈々も少し困惑した表情を浮かべる。2人に見つめられ、奈々の言葉に良心を痛めた私は観念した。


「うん。使ってるよ」


「あー……やっぱり」


「えっ……嘘……」


「ちょっと勘違いしないでね。使ってはいるけども……」


 両手をばたばたさせてショックを受ける奈々を説得する。


「あくまで疲労回復に使っているだけ。人気を出すためとか演奏技術のためには一切使ってないよ!誓って!」


「疲労回復?」


「うん。ほら私、今は過密なスケジュールでしょ。中々身体の疲れが取れなくてさ、試しに使ってみたんだよ」


 レッスンに営業のお仕事にライブ、加えて自主練に一人暮らしだから家事等もしなければならない。正直、体力はある方だがそれでもきつい。


「何だったら使ってあげようか?ライブで騒ぎ疲れたでしょ?」


「えっ。じゃあ……」


 私はほのかと奈々に向かって右手を前に出す。こんなことをしなくても発動はするのだが、演出として様になるようにやってみた。


 右手の甲に髑髏が浮かぶ。青白く燃えている。


「――2人の疲労を抜き取れ」


「ん?お、おお」


「えっ!何これ!変な感じ……」


 2人は疲労が消えていくのがわかるのか身体をくねらせながら、身体が軽くなっていくのを実感する。


「す、すごいね……本当に疲れがなくなったよ」


「改めてすごい力を手に入れたね。美夢」


「うん。まね」


 私は少し困った顔をして笑った――。


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