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人生終了ゲーム 〜リバースカード〜  作者: Teko
3章 人生終了ゲーム開幕
68/86

47 たった4枚

 

「表か裏かお選びください」


 どちらでもいいが――。


「表で」


「裏だ」


 表を選んだ。東堂さんは裏を選んだ。


「ではいきます」


 キィィン……とさっきより高くコインが上がる。思わず目で追いかける。


 コインが降りてきた、パシンッと手で止めると……。


「表ですね。では、佐藤さんからお願いします」


「うん。わかった」


 適当にリバースカードに手を伸ばし取ろうとすると東堂さんが提案をする。


「ちょっと待ってくれ」


「ん?何」


 取ろうとした手を止める。


「せっかくだ。もっと楽しもうではないか。最後になるかもしれないんだ、お互い」


「何かするの?」


「簡単だ。カードの中身を見ず、2人とも取り終えた後に全てオープンした方が面白いのではないか」


 悪魔は楽しそうに笑う。


「いいですねぇいいですねぇ。そうしましょうそうしましょうよぉ!ねぇ佐藤さん?」


 確かにその方がいいかも……。下手にカードを見て表情を読まれるよりいいかも。


 東堂さんは正直な人だ。今までのやり取りでそれはわかる。おそらくポーカーフェイスも下手だろう。


 だが、この状況ならこの人は強い。なんたってこの状況を楽しめる人だ。例え弱いカードを引いても逆に考えが読みづらいと思う。


「いいよ。その提案……乗るよ」


 フッと笑った。


「じゃあ、カードを滑らせるように1枚ずつ取ろうか。それでいいよね?」

 

「ああ。そうしよう」


 返事と共に頷いて答えた。


 私は改めてカードに手を伸ばし1枚……手を置き滑らせながら自分の目の前に置いた。


「では次、東堂さん……」


「うむ」


 東堂さんも残り7枚から1枚取る。


「次、佐藤さん」


「わかった」


 悪魔はここでやっと真面目にゲームマスターらしいことをした。1枚取るごとに私たちの名前を指名し、カードを取らせる。


 1枚取るごとに緊張が走る。


 この私が取ったカードで……4枚のカードで人生が決まる。そう……このたった4枚で。


「全く恐ろしいな」


 カードを取りながら東堂さんが語る。


「この4枚で……自分の運命が決まるというのか。実に恐ろしいことだ」


 言葉とは裏腹に表情は怯えていない。


「だが、最高の感覚でもある!こんなに楽しいのは初めてだ」


「そう?もっと楽しいことってあるんじゃない?」


 純粋に聞いてみた。


「そうだな。もっと楽しいことがあるのだろうが、お前もわかるだろう?私はあまり普通ではない」


 まあそうだろうな。思っていても口にはしないが。


「周りからは孤立していてな、だから自分を高めることに専念したんだ。バカだろ?」


「ううん。そんなこと思わないよ」


 素直にそう思えた。

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