39 精神論
プレイヤー・ポイントカード
佐藤 美夢 5枚
エリス・メールワルス 2枚
倉田 千夏 2枚
東堂 雪綱 5枚
「私は未来の自分を信じただけだよ……」
「未来の自分?」
エリスちゃんと倉田さんは何を言っているの?と言わんばかりの表情だ。東堂さんは黙って聞いてる。
「そう。もし、私に未来がないならここでは当たらない、そう考えたの」
「は、はぁ」
「でも、未来の自分はちゃんと私の手を取ってくれた。だから――」
「さっきから意味がわかりませんの。もしかしてその精神論に位置づけて当てに行ったとでも?」
私が勝手に1人、盛り上がっているとヤジを飛ばすように言われたが……。
「それがお前たちと私たちとの差だ」
一閃、切り捨てる。
「差ですって?」
「そうだ、現状を見てみろ。お前たち2人は確かにこのゲームを素早く理解し、優位に立ったように思う。だが……実際はどうだ?己を信じ、己を貫いた我々が先を行く……そんな状況ではないか?」
「……っ」
2人は図星を突かれるように動揺する。
「お前にはその考えに至る何かに気づいた。その結果なのだろう?」
「うん。後輩が教えてくれたの。運をバカにしちゃいけないって」
この言葉を、可波くんと出会っていなければ、私は負けていた。可波くんと出会ったからこんな大それた手段に出れた。
だから、私は運をバカにしたりしない。ううん、元々バカにはしてない。信用していなかっただけ。
「そうか」
「だから、私は信じるの。自分の運を、自分が選んだ道も自分が積み上げてきたものも。全部、自分のものだもの、自分の力ぐらい信用できなきゃね」
東堂さんは良いものが聞けたと優しく笑った。
「そんな精神論で差をつけられたですって……信じられませんの!!」
ダンッとテーブルを叩き、怒りを露わにするが、私だって言われっぱなしとはいかない。
東堂さん、セリフ借ります。
「でも、結果として差は出てるよ!現実を見たら?」
エリスちゃんは驚き、唖然とした。
「プフッ」
「クフフ」
「――あ、あなた達何がおかしいんですの!」
悪魔は首を横に振り。
「いいえ、べーつにぃー」
とからかって見せた。
「言いたいことがあるなら言いなさいな!!」
「フフ、なら言いましょう」
ニタニタと笑い楽しそうだ。そろそろ悪魔のつぼがわかってきたかも。知りたくはなかったけど。
「ゲーム序盤ではあれだけ自信満々だったのに、今ではバカにしていた2人にやられ放題なんて笑えるでしょう?」
「くぅ……っ」
「それにこの2人のやり方に苛立ち、心揺さぶられ動揺する様はなかなか実物でしたよ。あなたのお年でよく頑張ったと思いますよぉ」
「わ、私はまだ負けてませんわ!」
悪魔はまるで2人がもう敗者のような扱いをする。ゲームマスターとしてはどうなんだろう?




