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人生終了ゲーム 〜リバースカード〜  作者: Teko
3章 人生終了ゲーム開幕
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37 未来の自分

 

「私、言ったよね。覚悟を決めたって」


「なんなんですの。なんなんですの!!」


 私が答えるたびに感情が爆発する彼女。さすがに見兼ねた倉田さんが割って入る。


「落ち着いて!エリスちゃん。彼女が何をするかなんて、あたしたちには関係ないよ」


 だが、彼女は止まらない。


「大ありですわよ!彼女はゲームの参加者!意味のわからないことをされると腹が立ちますわ。しかも、そこのバカと違ってゲームを理解した上でですわ!!」


「じゃあそういう作戦かもしれないよ。それに彼女は自分のリバースカードの情報がないのよ。当たる訳ないよ」


 その言葉を聞いて、少しは落ち着いてきた。言われてみればと語る。


「それに仮に3枚取り狙いなら、なおさら当たらないよ」


「そ、そうですわね。おっしゃる通りですわ」


 でも、私の狙いはその3枚取りである。


 彼女の言う通り、私のやっていることは常軌を逸したことだと自分でも思う。


 でも、私は考えた。もし、この先に私の望む未来があるのなら、きっとここで負けることはない。そう考えたのだ。


 その考えに至ったのは彼の言葉……運で命が作られる。


 この出会いですら私を作る出会いであるなら、こんなところで終わらない。私は信じる。


 未来でアイドルとして輝く自分がいることを……。掴んでくれると信じてる。未来の私が今の私の手を掴んでくれることを。


「顔つきが違うな」


 真正面から私を見る彼女が言った。私の表情を見て、何をしでかすのか楽しみでたまらないと顔に書かれている。


「うん。覚悟を決めたからね。正直、怖いのもあるけど……」


 怖くない訳ではない。当たらなければここで終わる。ここで当たらないのだ、5セット目も多分、当たらなくなる。


 ツキっていうのはそうゆうものだと思う。だから、恐怖心も必要なものと受け止めて進むしかない。理解したはずだ傷つく必要はあると。この恐怖心は必要な傷の1つだ。


「……そうか。まあ自信を持って挑め!」


「うん!」


 敵ながらエールを送る東堂さん。この人はこんな状況でも人生を楽しむことを忘れない。すごい人だ。


「何で敵を励ましているんですの!」


「ほっといておこうよ。私たちにはわからないよ」


 みんな、カードを伏せて置いた。


「ねぇ、東堂さん……」


「ん?」


「さっきのセリフ、借りていいかな?」


「ほう?何だったかな?」


 キョトンとするが、私は気にせずセリフを奪う。


「ここで負けたら私はただの道化。……でも、勝てば英雄だよ!」


 私は1セット、2セットとドローを選択して、同じ展開で外している。


 ここで外せばただの道化、笑い者だ。でも当てて私は進む。英雄になる!


「では皆さんよろしいですねぇ」


 来い!


「ジャッジ!」


 カードが一斉に開く。思わず目を閉じてしまった。


「……っ」


 何故か沈黙が続く。ドックン……ドックン……。


 暗闇の中、心臓の音がする。


 ゆっくりと目を開ける――。

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