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なにがどうなったの⁉︎

 みさきは、なにかを隠しているんじゃないだろうか…。

 

 …

 

 夏実ちゃんに聞いてみようか…。

 

 柚乃さんに聞くわけにもいかないもんなー…。

 

 そんなよくわからない状態のまま、夏実ちゃんに遭遇するどころか、柚乃さんがバイト先の本屋に来ているじゃないかっ‼︎

 

 そしてすぐさま柚乃さんに見つかるオレ…

 

「あれー、雪村くんバイトここでしてるんだー。」

 

 …

 

「…あ、うん。」

「本屋さんとかいいね。たくさんの本に囲まれてさ。」

「うん…あ!柚乃さんってそろそろ誕生日だったりする?」

「ううん。もうとっくに過ぎてるよ。なんで?」

 

 …

 

 えと…みさきと夏実ちゃん…柚乃さんの誕プレ買いにきたわけじゃなかった…

 

 じゃあ、あれは…いったい…

 

「おーい、雪村くーん?」

 

 ‼︎

 柚乃さんに呼ばれて我にかえった。

 

「あ、はい。お客様…」

「大丈夫?」

 柚乃さんがオレの顔を覗き込んできた。

 

 大丈夫じゃないけど…柚乃さんに話すわけには…いかない…。

 

「あの、ところでお客様は…なにかご本お探しですか?」

 と、慌てて話を逸らし店員モードに早変わり。

 

 すると柚乃さんは、

「なんかさ、泣ける本とかある?」

 なんておっしゃってきたじゃありませんか…

 

 えっ⁉︎

 もしかして…

 

 もしかして…

 

 みさきと夏実ちゃんの仲を柚乃さんも知ってしまった⁉︎

 

 …

 

 これは困ったな…。

 

「えと…泣ける本か…。なら、この家族のお話なんていいです…けど。」

 と、恐る恐る柚乃さんに差し出すと…

 

「うーん…、こういうんじゃないんだよなー…。恋愛のやつとか親友の泣けるやつあるかな?」

 なんておっしゃってきたーー‼︎

 

 

 そ、それは…あるにはあるけど…いまの柚乃さんには…かなり刺激的だ…。

 

 

「あ‼︎絵本とかどう⁉︎オレのおすすめがあるんだけど。」

 と、かわいいネズミちゃんの絵本とねこちゃんのミニ絵本をおすすめしてみた。

 

「わぁ、これかわいいよねー。このキャラクター今人気じゃん‼︎ありがとう。店員さん」

 と、柚乃さんは嬉しそうに絵本を購入してくださった。

 

 はい!

 本日もよいお仕事ができました‼︎って…そうじゃないんだよなー…。

 

 もしもみさきと夏実ちゃんがほんとにいい感じで、それを柚乃さんも勘づいているのなら…それはそれで大変すぎる…。

 

 どうしよう…。

 

 

 …

 

 

 なんにも解決しないまんま…

 

 朝になり、昼になり、しまいには…夕方になり、一日が終わった…

 

 かと思えば、いつのまにか三日が過ぎていた…。

 

 …

 

 日にちが経つのってあっという間だ。

 

 今思えば、いつのまにかバイトもこなれてきているし…。

 

 あぁ、そうこうしているうちに一週間が過ぎようとしているじゃないかっ‼︎

 

 

 そんなこんなで、いつのまにやらお休みの日。

 

 昼からバイトだけどね。

 さぁさぁ、カーテンオープンッって…

 

 あれっ⁇

 

 

 ⁉︎

 

 待て待て‼︎

 

 それはやばいだろ…

 

 な、なんでっ⁉︎

 

 

 まだ午前中だというのに…夏実ちゃんちのインターフォンをみさきがピンポンしているじゃないかっ‼︎

 

 あの後ろ姿は、紛れもなくみさきだ…。

 

 ど、どういうことなんっすかー⁉︎

 

 

 バチンと自分の頬を叩いてみた。

 

 …うん。

 痛い…よ。

 

 

 …てか、痛過ぎたよ。

 

 

 てことは…夢じゃないってことなんだよね。

 

 

 なにー⁉︎

 いったいなにが起きてんのーーっ⁉︎

 

 

 続く。

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