あやしい
な、なぜ…
なぜ二人が…
待って‼︎
オレの見間違いかもしれない。
よーく目を凝らしてみてみよう‼︎
…
やっぱり…みさきの隣で楽しそうに笑っているのは…柚乃さんじゃなくて…夏実ちゃんだ。
えぇっとー…、夏実ちゃんは二股とかしないみたいなことおっしゃっていたような…
オレがイヤかもって言って夏実ちゃんもそうだよね…的なこと言ってたような気がするんだけど…あれは…夢の国の出来事だったのでしょうか…?
それにしても…夏実ちゃんとみさきは、なぜ一緒にいるのだろう。
オレは、見つかったらアウトなんじゃなかろうか?
もし、みさきに見つかったら…
いいか!このことは絶対柚乃に言うなよ‼︎
…みたいな?
それか…二人は、オレが見えないって設定でしれーっと通り過ぎるとか?
それは…なんかこわいな。
うーん…、とりあえず仕事をしなきゃだ。
危うく探偵とかの仕事になりそうだったぜ。
というわけで、せっせと仕事に励んだ。
きっと二人で柚乃さんの誕プレでも買いにきたのだろう。
と、自己完結して働いていたら…⁉︎
えっ…
夏実ちゃんとみさき…
いつのまにか本屋に入ってたんじゃん…。
誕プレ買いに行くんじゃなかったのか⁉︎
‼︎
あぁ、柚乃さんに本のプレゼントするんだな。
うんうん。
って‼︎
なんで⁉︎
なんで二人は…手をとりあって見つめているの⁉︎
ここ、本屋なんですけどー…
おやおや、お二人ともー…こんなところで見つめ合わないでくださいなー‼︎
もー、あの二人ホコリ払うほうきでパンパンした方がいいか?
パンパンより、サワサワのほうがいいか!って‼︎
そんな、パンパンでもサワサワでもどっちでもいいんですって‼︎
あー、どうすれば…
「雪村くん、ちょっとこっち手伝ってくれる?」
‼︎
いかん‼︎
仕事中‼︎
お金をいただくのですからきちんと働かねば!
「はい!今行きます‼︎」
二人のことが気になって仕方なかったけど、今は仕事中。
集中集中‼︎
仕事に集中していたら、二人はいつのまにかいなくなっていた。
…
あの二人…いったい何をしていたのだろうか…。
みさきが二股するとは、思えない…。
夏実ちゃんだって、友達の彼氏とそういうことするような感じじゃないんだけどなー。
謎のまま、次の日に突入してしまった。
モヤモヤのまんまじゃ嫌だったので、みさきに思いきってきいてみることにした。
「昨日さ、みさき…夏実ちゃんと本屋にいたよな?」
と。
するとみさきは、
「えっ?あー…どうかなぁ。いったいかなぁ。行ってないかもなぁ。どうだったかなぁ…」
とめっちゃ焦っていた。
…?
みさきさん…?目がめっちゃ泳いでおりますよ?
キョロキョロキョロキョロと挙動不審なみさきなのでした。
あやしい…
なんでごまかす必要があるのだろうか…⁇
あやしすぎる‼︎
続く。




