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48.どうせ嫌われているんだ

 私に関わること……と言われて、半ば呆けてしまう。これまでギルドマスターからそんなことを言われたことがなかったからだ。


 つまり……なんだろう。結界のこととかだろうか。それならばまだ理解できるのだが。しかし雰囲気からして重い。結界関連でそこまで重々しく言われることなんてないだろう。


 私は緊張しながら、ギルドマスターの次の言葉を待つ。


「ルヴィン王子……というと、心辺りはあるかな?」


「ルヴィン王子ですか……?」


 私は思わずドキリとしてしまう。まさかここで彼の名前が出てくるとは思わなかったからだ。


「もしかして……私の以前の身分のことですか?」


 そう聞くと、ギルドマスターは頷く。


「我々も触れようとしなかったことだ。しかし、こうなってしまった以上は触れざるを得ない」


 ギルドマスターは嘆息する。


「ルヴィン王子がシセ……もといシセリアを連れ戻そうとする動きをしているらしい。しかも単独でだ」


 ルヴィン王子が私を連れ戻そうとしている? まあ大方アンナでは業務の上で問題になったとかそんなところだろう。


 なんというか呆れてしまう。私は忠告していたのに、結局はこうなってしまうのだ。


「でも……単独で来るだなんて。一応第一王子のはずですよ?」


「それがな。どうやらシセを追放して以降、立場なんてもうなくなったようなものらしいんだ。民衆からも嫌われ、身内からも嫌われ。大方誰も王子の護衛なんてしたがらなかったのだろう。当然だ、彼側に着いていると思われるのなんて、これからのキャリアのおいてマイナスにしかならないからな」


 どうやら、ルヴィン王子はもう大変なことになっているらしい。とどのつまり、汚名を返上するために、必死で私を連れ戻そうとしているのだろう。


 けれど……私関連でギルドマスターやウェイド辺境伯にまで迷惑をかけてしまいそうになってしまっている。それがどうしても申し訳なかった。


 私は謝ろうと頭を下げようとする。けれど、ギルドマスターがそれを止めた。


「気にするな。我々はシセのおかげで生きながらえているといっても過言ではない。そう思うだろう、ウェイド辺境伯」


「ああ。まあ王族が来るのは前代未聞だけど、これくらいで頭を下げなくていい」


 私は二人の善意に、「ありがとうございます」と感謝を伝える。


「ともあれ。我々がすることは決まっている。ルヴィン王子をしっかりと追い返すことだ。それも、二度と来たくないと思わせるくらいにはね」


 ギルドマスターはメガネをくいと上げる。


「どうせ我々は王族に嫌われているんだ。それよりも、シセを保護するのが最優先だ」


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