47.サンドイッチ美味しい
「なるほどね。結界周辺で何かしら違和感……だがその正体は掴めずか」
ウェイド辺境伯は新聞を読みながら、そんなことをぼやく。私は近くの椅子に座って、ウェイド辺境伯へと情報を提供していたところだ。
新聞を一通り読み終えたのか、ウェイド辺境伯が机に新聞を置く。
「一応新聞にも目を通しているけれど、そんな情報は特に出ていないね。しかしシセのいうことは基本的に当たるし、これもギルドに報告した方が良さそうだな」
どうやらギルドに報告することにしたようだ。まあ、私たちにとっては専門外に近いし、こういうのを調べるのはギルドの方が得意だろう。
「ということは、今日もギルドへ?」
「ああ。ギルドマスターも考えがまとまった頃合いだろうしね」
確かにそうか。ギルドマスターが今後の動きについてまとめておくと言っていたことだし、それにこの判断によっては私たちの動きも変わってくる。
これに関しては私も向かった方がいいだろう。
「全く。最近は暇しないね。良いことでも悪いことでもあるけれど」
「正直、こればかりは仕方ないですね」
私も暇な方が好きではあるが、ともあれやるべきことはやる主義だ。
これは私の仕事でもあるわけだし、良いこととして完結させておいた方が心労の意味でもマシだ。
「向かうってことで、シセ。これ食っとけ」
ウェイド辺境伯が私にサンドイッチを手渡してくる。サンドイッチ……ここに来てからは初めて食べるかもしれない。
中には野菜と肉が挟まっている。普通に美味しそうである。
「セラスが作ってくれたんだ。今日は起きてすぐにギルドへ向かうだろうから、すぐに食べられるようにってな」
「セラスが……彼女は別に料理担当ではないですよね?」
「そうだが、まあ……知っているだろう。彼女、君の大ファンらしいからね」
「ああ……ここまでして貰っちゃって、また感謝を伝えとかなきゃ」
そう言いながら、私はパクリとサンドイッチを食べる。むむ……これ、めちゃくちゃ美味しい。普通のサンドイッチのはずなのに……少しばかり感動である。
私は止まることなく、一瞬でサンドイッチを食べきってしまう。
「めちゃくちゃ美味しかったです。行きましょうか」
「こりゃ、セラスも大喜びだな」
◆
こうして、私たちはギルドへとやってきていた。ギルドマスターの執務室に入った私たちは、ギルドマスターの言葉を待っている。
ギルドマスターがメガネをくいと上げて、簡潔にまとめる。
「結論から言うと、それ以前に対応すべきことができた。これは……シセに関わることだ」
ギルドマスターは淡々と述べた。




