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36.ダンジョン内部へ

「これは随分立派な場所だね」


「すっげー……こんなダンジョン初めて見た……」


 ウェイド辺境伯とエリックは屋敷を眺めて、感嘆を漏らしてしまっている。


 それもそうで、ダンジョンというものには二通りあるからだ。


 一つが、元から合った場所にできるというもの。もう一つは、後から魔物や魔族の影響でできあがったもの。


 恐らく今回は後者なのであろう。地図には屋敷があるだなんて記載はされていないし、こんな辺鄙な場所に屋敷がぽつんとあるのも違和感がある。


「しかし……ここまで立派なものになってると、さぞかし屋敷の主はすごい魔族なんだろうね」


「ええ。並大抵の存在だと、ダンジョンは歪なものになってしまいます。ですが……このダンジョンは随分と綺麗に生成されている……つまりは、それほど主の影響力がすごいということですから」


 というわけだから……多少なりとも攻略する上で苦労することにはなるだろう。といっても、私たちがやることは変わらない。


 似たような攻略方法で進めつつ、何かあれば適宜対応する形でいいだろう。


「それじゃあ、行きますよ。バフも付与します」


 そう言って、私は二人に以前のダンジョンと同じバフを付与する。


 二人は頷き、共にダンジョンの中へと足を踏み入れた。


 正面に大きな出入り口がある。まあ、今回はそこから侵入する形でいいだろう。


 私は扉を押し開き、中へと入る。


「……悪趣味ですね」


 中は絢爛とした内装をしている。しかし、飾られている絵画や家具は、恐らくは人骨でできているものや描いてるものが多い。


 まさに、魔族といったところだ。


 入り口の配置としては、正面に二階へ続く階段、左右に廊下が続いている。


「シセ、三人で別れるかい?」


「ええ!? 別れるんですか!?」


 ウェイド辺境伯の提案に、エリックは冷や汗を流す。


 まあ確かに別々で攻略していった方が話は早い。


 けれども、少なくともこのダンジョンの攻略難易度は高いのは間違いないし、そもそも彼らだとここの主と出会った際に勝ちきれるかという問題もある。


 私が転移魔法で急いで向かうこともできるが、正直あまり現実的ではない。


 何故か……それは、先程から探知魔法が上手く効かないからだ。恐らくはジャマー系、妨害系の魔法が展開されている。


 こういった魔法は逆探知で無効化するのがかなり難しい。そもそもジャマー系は探知されない、させないことに特化しているからである。


「いや、ここは三人固まって行動しましょう。今のところ、別れるメリットがあまりありません」


「分かった。それじゃあエリックも、あまりビビらないようにな」


「わ、分かってますよ!」


 というわけで、三人で行動することになった。


 まあひとまずは……一階から攻略をしていくか。


誤字報告ありがとうございます!本当に助かっております!

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