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Verkleiden wir sich!  作者: meiro
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Kapitel 3 “Emil” Szene 1

「改めてよく聞くんだエミール。『男は事務所建てて半人前、人を雇って一人前』ってな。さてエミール、俺たちは親父の跡を継ぎ、一からの再スタートだった。飛び込み営業は勿論毎日、でなければ仕事が無くてお前を養っていけるかも分からなかった」

「うん!」

 エミールはこくりと頷く。

「そう、良くわかってるな、エミール。それが今や、親父の知人友人から、そして俺たち二人の兄による努力の結晶ともいえる営業先のお客様から資金を集めて、ようやく、ようやく、この小さな、いや今は開業したてであるが、いずれはこの町一番の町工場、日夜フル回転の板金工場にしてみせる!!」

「うん!」

「町一番の工場長に、俺はなるっ!!」

「うんうんっ!!!!!!」

 作業着姿の二人に屈託の無い笑顔を向ける。

「これからが大変だぜぇ。まぁまずはこの門出を祝おうぜ、兄者!」

「月月火水木金金、チオビタンX一日十本、願うはスーパーサ○ヤ人といこうぜ、弟よ!」

 アロイスとアマデオは熱く固い握手を交わす。

 湯気が立ち上りそうな額から汗が滴り、頬に伝わる。

「ふふふー兄ちゃん達やっぱたくましくてス・テ・キーッ♡」

「よしよしエミール、兄ちゃん達はこれからお偉いさん達とパーティーに行かなくてはいけない。悪いが、一人でお留守番、出来るな?」

「えぇー……ぶーぅ、兄ちゃんがいないと安心して眠れないしゴハンだっておいしくないよー!」

「お前はいつまで経ってもオシメの取れないガキだな……よしよし、帰りにお前の大好きなパインキャラメルを買ってきてやる、一ダースな」

「ホント! ぃやったあぁぁぁっっ!!!!!! おにーちゃんダーイスキーっっっ!!!!!! アマデオ兄ちゃんちゅっちゅ♡」

「あっおま、そのセリフは俺のもんだったのに……ちっ」

「ふふーアロイス兄ちゃんも勿論大好きだよー♡ おっぱいなでなでしてあげるっ!」

 たくましい兄に身を擦り寄せ、言葉を発さずとも意思表示をしている仔猫のよう。

「ふふーん、ボクもう子供じゃないよっ、一人でも平気だよっ! パーティ、楽しんできてねっ!」

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