another story ~女神族~
番外編の様なものです。
一応 日記風に書いたつもり……です。
読みにくかったら申し訳ございません。m(._.)m
読んでいただけるとありがたいです。
私たちは平和に暮らしていた。 向こうの地続きになっている大陸の同じ「神族」である竜神族と連絡を取り合い、たまに妖精族と人類と交流をしていた。
特に大きな問題も無く、私は成長した。
「女神女王」となった時、私は竜神族から連絡が返ってこない事が気になった。 親友であり、パートナーであったラクシュミーに相談しても不安は残ったままだった。
その不安は的中した。 突如魔神族が襲いかかってきたという連絡が届いた。 直々に銀色竜神が飛んできたのでただ事では無いと分かった。
私は女神族の手練れを連れて向こうの大陸に向かった。 まさか「神族」同士が戦う事等考えてもいなかったが実際に起きてしまったことである。 落ち込んでもいられない。
魔神族の長はアイモデウスという魔神族だったが一番強かったのはメフィストという魔神族だった。 このメフィストと私は長く戦い続ける事になった。 がとりあえずここではその話は置いておこう。
私達がついた時には都市は酷い有り様だった。 建物は全て崩れ、どこを見ても死体が転がっていた。 銀色竜神もパートナーの金色竜神が殺され、息子の竜神も殺されたと話した。 私は激怒し、魔神族に戦いを挑んだ。
私は女神族というより「神族」に伝わる「祖の魔力」と言われている三種類の魔力を扱う事が出来た。 しかし魔神族のメフィストも私と同じ魔力を持っており、中々決着がつかなかった。 ラクシュミーも「究極魔力」を使い戦っていたがベルゼブブという魔神族に苦戦していた。 そしてどちらかが倒れたら味方が助け撤退し、傷が癒えたら再び戦う。 そんな毎日が続いた。
随分と時間がたった後、一人の女神族が魔神族に敗れ、海へ落ちた。 知り合いだっただけに心が痛んだが力を着けて戻ってきた。 どの様にして力をつけたのかと聞くと「絆魔力」の応用魔力だと言っていた。 何の事かはよく分からなかった。
何年たっただろうか……よく覚えていないが突然魔神族からの攻撃がピタリと止んだ。 すると今度は向こうの大陸が襲われているという連絡を受けた。
私は悩んだが銀色竜神がメフィストがいなければ何とかなると言ったのでその言葉を信じ、私は元の大陸に戻る事にした。 大陸に戻る途中私達の大陸と竜神族達が暮らしているこの大陸を繋いでいる部分が随分と細い大陸へ変わってしまっていた。 大陸を渡るときにポセイドンが迎えに来てくれた。 その時クラーケンという悪魔と戦っている為、ここの場所に影響が出てしまっていると言っていた。 このまま戦いが続けば大陸は二分割になってしまうかもしれない。
私達が戻った時には人類はかなり追い込まれており、妖精族もとても大丈夫とは言えない状況だった。
こちら側は一人の人類の女性と妖精族の上位種族と言われている天使族を中心に戦っていた。
私が加勢し我々が優勢になった。 特に人類の女王が凄まじく、歳がまだ十にも満たないのに私達 女神族にもひけを取らない魔力で魔神族と互角以上に渡り合っていた。
私達は魔神族を少しずつ追い詰めて行った。 しかし後 一息かという所で四人の強き魔神族が順番に現れた。 なかでもサタンと呼ばれた魔神族が強く、力を奪い取る魔力で人類女王も血を舐められたが一つの魔力しかコピーされていなかった。 今でも違う方の魔力を取られていたら……等と思うと背筋が寒くなる。
後にこの四人とアイモデウスとベルゼブブ、そしてメフィストは「七人の魔神族」と呼ばれるがそれはまた少し後の話である。
幸いサタンは「祖の魔力」はコピーすることが出来なかったらしく、言い方は悪いが私とラクシュミーの敵ではなかった。 その後も私はメフィストと戦い続け、ラクシュミーはベルゼブブと戦い続けた。 しかしラクシュミーは「祖の魔力」を持っていなかったので「祖の魔力」を一つ持っていたベルゼブブにずっと押されぎみだった。 ある日私がメフィストに吹き飛ばされ、ラクシュミーもベルゼブブに敗北を喫しそうになった時、竜神族が加勢にきた。
私は銀色竜神と力を合わせ、「絆魔力」という新たな魔力を作り出した。 銀色竜神自身の力も強かったのでメフィストを簡単に倒す事は出来た。
その時にラクシュミーが触れた者を霊化させる魔力を使った。 メフィストは霊化し、相手の筆頭戦力はベルゼブブだけになった。 しかし霊化の魔力によりラクシュミーの体調が悪くなった。 その頃、もう向こうの大陸には既に渡れない様になっていた。 ポセイドンは大丈夫だろうか……
私はラクシュミーと共に神樹に向かい、子供を授かった。 ラクシュミーはもう自分は戦えないと言い、妖精族の二人に自分の魔力を託し、一人の女神族を産み、この世を去った。 悲しかったが泣いてばかりも要られない。 私はベルゼブブを倒し、他の魔神族も弱った所で人類と妖精族に呼び掛け、三種族で力を合わせ、魔神族を封印した。 私はその時に「祖の魔力」を失ってしまった。 恐らく力を使いすぎたからだと思っている。 それ以来私は「祖の魔力」を使えない事になった。 「想像」の力を除いて……
その後ウイルスが蔓延し、多くの女神族が命を落とした。
それから数年後私は共に戦った人類女王と親しくなった。 そして親しくしている内に打ち解け、二人で神樹の前に行った。
種族が違うと子供は出来ない事は分かっていた。 だが私達には奇跡的に子供が出来た。 それを娘に伝えると娘は弟が出来るんだ と大変喜んだ。 やがて産まれた子に私達は「遊真」と名付けた。
遊真が生まれてから約三年後の今日、魔神族が封印を破り復活した。 今、街が蹂躙されている。 私もこうして文章を書いている場合では無い。 だが最後だと思うと寂しくなる。 私はパートナーである人類女王に別れを伝え、涙ながらに戦場に向かう前にこうして文章を書いている。
これから私はこの命と引き換えに魔神族を街へ入れない様に結界を張る。 封印するのが一番なのだが先程ベルゼブブを撃退し、それに歳をとった今、私に魔神族を封印出来る程の力は残っていない。 頼りになる私の種族も数が少ない。 もう覚悟は決めた。 次の女王には自分の娘を推薦した。 周りからは正に「ゼウス」だと言われているので悪いようにはならないだろう。 なにせラクシュミーと私の娘なのだから。 一つ心配なのが遊真が今この襲撃の時に強く頭を打ち、記憶喪失の可能性がある事だ。 しかし私にはやるべき事がある。 今、私は結界を張るための魔方陣を描き、その発動待ちである。 しかし今結界を張る準備が出来た。 これ以上被害が広まらない内に結界を張る。 結界が出来た後も出来た結界内にいる魔神族は普通に倒さなくてはならないがそこは彼等に任せる事にする。
最後に共に戦ってきてくれた女神族達に改めて礼を言いたい。 「今までありがとう」と。
「女神女王」ヘラ
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