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全面戦争 vol2

最近暑いなーと思っていたら、急に寒さがリターンズしてきたんですが…

その後、しばらくはなんとか耐えていたのだが…


「勇者様、ポーションの在庫が厳しくなってきました。今後は、この戦法じゃ厳しくなってくるかと…」

「もうそんなに追い込まれてるのか…」


正直、魔族は単体戦力は高けれど個体数はそうでもないと思い込んでいた。だが、実際は人間側と大差ない数いるのではないか?そうなると、タイマンで確実に負けているこの状況は非常によろしくない。


「治癒魔法師団は使えないのか…?」

「必死に治療にあたっていますが…」


治癒が行える光属性魔法は適性が必要だ。適正持ちなんてそうポンポン見つかるわけじゃないので、これぐらいが限界と言ったところか…


「他に動ける奴はいないか?」

「残念ながら、ほとんどの人員を戦闘に出しているので…それに、言いたくはないのですが」

「なんだ?」

「魔法師団が、そろそろ魔力量の限界です。一度ポーションを使う必要がありますが、ほぼ確実にその間に攻め込まれます」

「これは非常にまずいな…」


僕の思っていたよりはるかに人間側の人員が弱い。事前演習を見ている限りここまで使えないようには思わなかったのだが…

実際は、それぞれそれなりの実力は持っている。…正しい指示さえ出ていれば、十分に戦える能力を。


「勇者様、どうしますか?これ以上続けると、いずれ押し負けてしまうかもしれませんが…」

「僕が出る」

「…今なんと?」

「勇者の僕が出る!今すぐ準備をしてくれ!」


もうこの際、手段を選んでなんていられない。本来は、僕が出るまでもないと思っていたが、想定外の事態だ、勇者の僕の実力を見せつけてやる!


「二人とも、今すぐ戦闘準備をしてくれ!」

「もうあらかた終わっています」

「私たちはできる女だからねー」


これ実際は、こうなる気しかしなかったから用意していただけだ。勇者の無計画さをだれよりも知っているこの二人には、こうなることは容易に想像できる。


「じゃあ、行こうか!」


不思議と、心は晴れやかだった。僕の力で、皆を救えると思うと…


**********


「ほらっ、三体目!」



その後、僕は一心不乱に戦闘を続けた。具体的な作戦など、立てている間にやられてしまう。正真正銘、僕の勇者たる実力によるごり押しと言える。ただ、やはり支援魔法を駆使した三次元戦闘は魔族相手でも有効らしく、予想より楽に戦闘を進めていけている気がする。


「サトル様ー、こっちはもうキツイですよぉ…」

「もう少し頑張ってくれ!他の皆も頑張っているのだから」

「サトル様、左から来ますよ!」


やはり、僕は勇者と呼ぶに相応しい人間だ!周りの目を見てみろ!皆、僕の勇ましく戦う姿から目が離せないではないか!これは、僕が出て正解だった。


「皆、魔族を押し返せ!僕が来たからには、それも叶わぬ夢ではないだろう!」

「「「「「おおおー!!!」」」」」


**********


一方その頃、魔族側…


「なんか、あの勇者とかいう人が出張ってきたみたいよ」

「あぁ、あのめちゃくちゃ弱かった人…」

「大丈夫?まだこちらは下級魔族しか出していないのだけれど…」


人間とは、これほどまでに脆かったのか…?その事実に驚くとともに、なぜ今まで無駄に警戒していたのだと自分を責めたくなる。こんなことなら、一刻も早く人間に宣戦布告をし、魔族のため豊かな土地を得るべきではなかったのか?


「ねー、どうやら私の出番無いみたいなんですけどー」

「うーん、この状況を見るとそうね」

「いやだー!せっかく準備してきたのにー!」

「…じゃあ、軽くひと暴れしてきなさい」

「やったー!リゼさん大好きー!」


私はリゼ・アラモス。魔王幹部序列5位にして、今回の戦争の指揮官だ。

お疲れ様です。

是非、ブクマと評価よろしくお願いします!

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