命名
いいねください(懇願)
白竜を包み込む光が消えると、そこにいたのは…
「ほ、本当に人間みたいですね…」
「私も随分と久しぶりに見たけど、やっぱり不思議な種族だよね」
「うんうん、これで家の中に入るようになったな」
15歳ぐらいだろうか?そのぐらいの体格の銀髪美少女。正直、このまま可愛い人間としても十分通じると思う。
〈最近は、白竜用の設備がないんですね〉
〈最近、ってどういうことだ?君には、生まれる前の記憶があるのか?〉
〈記憶はありませんが、私の母親の記憶を少しばかり引き継いでいます。その記憶を頼りに、今マスターに話しかけてるということです〉
〈なるほどね…〉
確かに、この思考会話は本能任せじゃ難しいのかもな…
〈マスター、その君と言う呼び方はやめてください…なんか疎外感を感じます〉
〈そうは言われても、名前がわからないし…〉
〈もしかして、白竜を孵化させるのは初めてですか?〉
これ、僕が付加させて判定になるのかな?
「ユーリ、この白竜って僕が付加させたということになるの?」
「一般的にはマスターが付加させたことになるわよ。白竜の孵化には大量の魔力が必要だから、マスターになるぐらい近くにいる人間から魔力をもらってるの」
「最近やけに疲れるなと思ったらそういうことか…」
知らず知らずのうちに、この白竜に魔力を吸われてたということか…
〈どうやら僕が孵化させたことになるみたいだけど、初めてだね〉
〈白竜の名前は、マスターがつけるんです〉
〈ぼ、僕が!?〉
残念ながら、僕にはネーミングセンスなんてないし、それを磨く機会もそうそうない。
〈ええと、碌な名前が思いつきそうにないんだけど…〉
〈大丈夫です!私は、マスターがつけてくれた名前ならなんでもうれしいですから〉
〈そういう問題じゃないんだよなぁ…〉
さてさて、僕は今白竜(現在は銀髪美少女)に名前を付けるといういまだかつてない重大な問題を抱えている。
「アリス、どうやら僕が名前を付けるみたいなんだけど…」
「セピア様、変な名前つけると今後の関係性に関わりますよ?」
「それはわかってるんだけど…」
「白竜はマスターがつけてくれた名前は無条件に喜ぶけど、戦闘中とか呼びずらくならないよう気を付けてね」
「圧をかけるな圧を…」
うーん、せっかくなら安直な名前は付けたくないし…
〈じゃあ…『ハピネス』とかでどうかな?〉
〈ハピネス…素敵な名前を、ありがとうございます!〉
「『ハピネス』と呼ぶことにした」
「ハピネス、ですか」
「何か意味でもあるの?」
「何語かはわからないけど、どこかの国の言葉で『幸福』を意味するんだ」
「セピア様にしては、少々センスを感じる名前ですね」
「そりゃどうも」
〈これからよろしくね、ハピネス〉
〈はい!〉
お疲れさまです。
なんか、実際のペットの名づけ方みたいなことしましたね…
ちなみに英語で『幸福』です。




