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魔族との戦争 vol3

11月も半分過ぎました…

「参加してる僕が言うのもなんだけど、アランがこんな危険な行為に及ぶとは思ってなかったよ」


実の弟だけに、アランの性格はよくわかってる。はっきり言って自分勝手、他人のためにとか、そんな思考は皆無と言っていいだろう。まあその点に関しては、僕も世のため人のための行動なんてしていないのでなんとも言えないけど…


「父が、参加して活躍して名前を売れっていうからな。俺はいち早くトップ冒険者にならなきゃいけないんだ」

「この間、待ちきれずに僕を殺しに来た人の発言とは思えなな?」

「チッ!」


アランがなぜこんなにも焦っているのか、理由は明確だ。アランとしては、いち早く貴族として成り上がりたいんだろうけど、自分の行動により徐々に遠ざかっている状況なわけだ。そして恐らくだが、全て僕のせいだと思ってる。テスタロッサがあらぬ噂が立つよう仕組んだらしいので、以前からは比べ物にならないくらいにアラン及びそのパーティーの評判は落ち込んでいる。


「うるせぇ!さっさとそいつを殺して討伐報酬をもらってやる!」


どうやら、彼女には懸賞金のようなものが掛かっているようだ。まあ、間違いなく要注意人物(?)だろうからね。


「私が簡単に殺されると思ってるの?」

「それはどうかなぁ!『地獄の開幕(ジ・エンドグレイズ)』!」

「だからぁ、本当に学習能力無いわね?お兄ちゃんは一瞬で察して無駄な攻撃を止めたというのに…」


最早当然のように、アランの魔法は消されてしまう。僕は魔導書の改良ができるからいいんだが、人類の現状の魔導書技術では彼女に攻撃することって相当厳しいんじゃないか?魔法を消される前になんとか当てるとか…


「セピア様、こんなやつ放っておいてさっさとこの女をッ無力化しましょう」

「了解。『氷の大地(アイスフィールド)魔法消去対策ver』」

「嘘っ、消せない…」


消せると思っていたのか、特に避けようともしなかった関係で魔法がモロに当たった。当然、彼女の動きは拘束される。


「最初に動きを止める、中々ポピュラーな戦術取るじゃない」

「僕はそんなに変人に見えるんですか」

「少なくとも、現代で魔導書の作成ができるのはあなたぐらいよ?」

「そりゃどうも…『不死鳥の(フェニックスアロー)魔法消去対策ver』」

「そう簡単に喰らうわけ無いでしょう!」


そう言うと、背中から何かが伸びてきた。あれは…翼だ。


「もしかして、魔族って翼標準装備なの?」

「まさか、翼は限られた魔族しか持ってないのよ。これでも、魔王様の10人の幹部の一人なのよ?」

「幹部か…どうやらとんでもない人を相手にしていたのかもしれないな」


魔王幹部。それは魔族の王とされる魔王の部下の集団だ。直属の四天王の下に位置付けされているので、魔族の中でも相当高い身分というのがわかるだろう。


「セピア様、雨でいけるのでは?」

「それは良いかも。『火の(ファイヤーレイン)魔法消去対策ver』」

「避けれないじゃない…!」


みるみる魔法が入っていく。ただ、流石に魔法攻撃に対する耐性は高いらしく動きを止めるには至らなかった。


「セピア様、回復をはさみつつ連打すれば倒せるのでは?」「そうだね」

「ちょっと、私の攻略法を教えないでくれない!?」

「『全回復(フルヒーリング)魔法消去ver』、『火の(ファイヤーレイン)魔法消去ver』」

「もぉ!回復まで対策しなくても…」

「セピア様、回復魔法も対策しようと言ったのは私ですよ?もっと褒めてください!」

「うん、本当にありがとうね」

「は、はぃ…」


とうとう翼に穴が空いた。これでもう、空を飛ぶことは不可能だ。


「あぁ…これでもうおしまいか」

「…ん?」

「セピア様、どうしたんですか…」

「なんで、泣いてるんだ」


自称魔族幹部の女は、地面に座り込んで涙を流していた。


お疲れさまです。

最近日韓2000pvを超えるようになっていて、本当に有り難い限りです!

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