クズ二人
クズ男って書くの難しいですね。
作者が純粋だからかー!
「あの女…見た目だけはいいんだからさっさと僕のものになっておけよ…」
「戦力も追加で」
なんでこの俺がこんな時間にカケルと酒場にいるかというと…
「僕の計画では、フレンをいい感じに嗜めて2等貴族家に取り入ろうと思っていたのに」
「あとから知ったんだが、お前と俺の父同士は知り合いらしくてな。昔からの恩で計画を手助けしてるらしいんだけど…そうなってくると俺もなにかしら行動を起こさないと」
そう、明かしてなかっただけでカケルは貴族だったのだ。父からの助言の中に「親しい貴族との関係は良好状態を保て」というのがある。貴族同士の繋がりがあると今回のように相互に頼ることができるし、不祥事等の揉み消しにも一役買ってくれる。そんなわけで、この「4等貴族ハスミル家」とは親子共に友好的関係を築いていきたいわけだ。
「もう面倒だし、無理矢理押し倒しちゃえば?」
「そうだねぇ…どうせ相手はメスだし、その時になればあの性格も少しはマシになるだろ」
お互いにフレンを軽く見ている。確かに実家の等級は高いし戦力としても十分だが、とにかく性格が気に入らなかった。本人たちに自覚があるのかはわからないが、お互いに女には困ってこなかった関係でフレンが思い通りに動いてくれないのが気に障っていたのだ。
「じゃあ、明日の依頼完了後に結構するぞ」
「わかった。実家との関係作りのためとはいえ…ゾクゾクしてきたな」
「なあ、俺も混ざっていいか?」
「構わないよ、君とはいい関係を築いていきたいし」
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そして翌日、特に危ない場面もなく依頼をこなしていく。パーティー間の人間関係はとにかく、4等貴族のジャランドが割と本気で集めただけあって個々の能力は優秀なのでパーティーとしての実績は確実に伸ばしている。アランは気付いてすらいないが、最近はセピアのパーティーよりも注目されつつあったりする。
「フレン、ちょっと用事があるんだが」
「何?私はあなたと違って忙しいのよ」
相変わらず腹が立つ接し方ではあるが、これもハスミル家との関係構築のため。一時的にプライドを捨てできる限り穏やかな表情で会話を試みる。パーティーとかで絡むような貴族令嬢たちと違って最初からこちらを見下してくるので、かなりの労力が必要ではあったが。
「いや、ちょっと剣を買いたくてな」
「剣?あなたとうとう頭おかしくなったの?」
「いや、魔法だけだとモンスターに急接近された時に不便だと思ってな。特に剣術とかを身につけるつもりはないが、ショートソードぐらいは持っておいてもいいかなと思って」
ちなみにこの理論は、ありがちだが別に間違っているわけではない。実際接近された場合の緊急用にショートソードやナイフを持つ人は結構いる。アランがこの理由を選んだのも、ある程度話に信憑性がありつつアランにとって現実性があったからだ。
「あなたもそんなこと考えてたね。…ちょっと見直したわ」
「ありがとう」
案外チョロいなこの女。なんで今まで他の男に堕とされてなかったんだろうと考えてみたが…すぐに見当がついた。原則貴族令嬢の夫は貴族であることが多く、基本的な貴族の男はプライドが高い。こういう相手側が一歩引かないといけないような女は好まれないのだ。こんなんだと下手な等級の三男とかとくっつくかもわからないので、カラスト家の当主は結構優秀そうだ。
「それで?どこにいくの」
「その前に水でも飲んでおこう。依頼中飲んでなかっただろ?」
「もらっておくわ」
こいつは貴族社会に触れてなさそうなので知るわけもないだろうが、貴族が裏社会との繋がりを持つと言うのは結構ある話なのだ。この水には、とある違法薬物を取り扱う組織から仕入れた睡眠薬が入っている。
さあ、ショータイムだ!
お疲れ様です。
是非、ブクマと評価よろしくお願いします。




