クズ男は好きですか?(嫌い)
早期完結という新たな技を覚えた僕…
「セピア様、来客です」
「来客?シルフィかな」
「いえ、フリューゲル家の使用人です。返しましょうか?」
「いや、僕が出る」
使用人が何のようだろう。なんか厄介事に巻き込まれないか心配だよ…
「セピア様、お久しぶりです…」
「あなたは、確かアランの側付き…」
「はい、テスタロッサと申します。本日は、無理を承知でお願い申し上げます」
「取り敢えず、中に入って」
アランの側付きが来たということは、きっと碌なことにならないだろう。あいつ、あれからどうしているんだろうか?元々まともな人間性は持ち合わせてないが、せめて他人に迷惑をかけない生き方をして欲しいものだ。
**********
「それで?あなたはなぜここに来たんですか?」
余談だけど、フリューゲル系において僕の立場はアランより上だ。つまり、その側付きにも上下関係が発生する。簡単にいうと、アリスはテスタロッサの上司というわけだ。
「アラン様を、フリューゲル家を救っていただきたいのです…」
「まさか、もう問題を起こしたとか?尻拭いなら僕はやらないよ」
なんせ追放された身だからな。赤の他人の問題に関わるつもりはない。
「いえ、事前に防いで欲しいのです。ここ最近のアラン様の一部始終をお話しします」
それから僕は、テスタロッサから直近のアランの行動を聞かせてもらった。なんでも、依頼を遂行する際に関係のない木々を燃やし、臨時で集めてもらったメンバーを何の理由もなく解雇(本人曰く実力不足らしいが、恐らく単に気に入らなかっただけだろうとのこと)。その上、イルージュ内の貴族を集めて行われるパーティーで僕を庇おうとしてくれた令嬢を侮辱し、テスタロッサに強引に肉体関係を築かせたという。
「話を聞くだけでクズだな。正式にアイツが次期当主になったことで権力が増し、以前にも増して素行が荒くなったか…」
「セピア様、令嬢を侮辱した件に関しては旦那様も同意しているとのことです」
「本当に結果論だけど、追放されて良かったとさえ思えてくるね…あの父親のところには居たくないな」
「しつれいながら、現在のセピア様に出来ることって殆どないんじゃないですか?貴族の権利も剥奪されてるわけですし」
「そうだなぁ…」
貴族というのは割と自由が利く身分であり、様々な権利がある。例えば、通常立ち入るのに審査が必要だったりそもそも立ち入り禁止の区域に入れたり(当然例外はある)ある程度の法の改正が出来たり…とにかくとても便利な身分なのだ。
「一応出来そうなことは試してみるけど…あんまり期待されると困るかな」
「感謝します。それと…ここに置いていただくことって…」
「残念ですがそれは不可能です」
僕が「それはちょっと…」って言おうとした矢先、アリスが先に返答してしまった。
「この屋敷は私とセピア様の愛の巣!そこに他の女を住まわせるなどできるはずないでしょう」
「ちょっと!そういう恥ずかしいことを平然というのやめてくれないかな⁉︎」
まるで僕がアリスに手を出してるみたいじゃないか…
「セピア様…私はいつでも待ってますからね♡」
「その労力は無駄になるだろうね…それとテスタロッサ。ここに置いてあげることはできないけど、数週間分の宿代を渡しておくよ。その間に職業を見つけてくれ」
「本当に…ありがとうございます…」
さて、これからどうしようか?アランの愚行を未然に防ぐと言ってもどうしたものか。
この作品はどの辺まで続けましょうかね?正直話に一区切りついたらとかでいいとは思うんですが。




