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【書籍化・コミカライズ決定】ワンオペ母が悪役令嬢になったら、攻略対象が地雷にしか見えない件  作者: 葵 すみれ
第二章 杖作成

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プロローグ

「二学期の杖作成課程のペアを発表する。まず──ローレンス・アークフェルド殿下と……ノエリア・カルディナート嬢」


 教室の空気が、凍りついた。

 黒板の前で教師が淡々と読み上げた名前に、私は思わず息を呑む。


「……え?」


 一瞬、耳を疑った。

 隣でグレンが顔を上げる気配がする。

 まるで世界が静止したかのように、誰もが息を潜めていた。


 ローレンス殿下は、最初に名を呼ばれた瞬間、当然のように前を向いていた。

 だが「ノエリア」の名が続いた途端、わずかに姿勢が揺れた。

 視線が黒板から外れ、こちらへ向けられる。


「学園側の判断だ」


 教師の一言で、教室のざわめきが一気に広がる。


 殿下は周囲の反応を気にしたように一瞬だけ眉を寄せ、落ち着こうとするように深く息を吸った。


「静粛に。一学期は各自好きにペアを組んでもらった。その結果を考慮して、二学期は学園側で最良となるペアを選んだ。では、次に──」


 動揺が漂う中、教師は次々と名前を読み上げていく。

 だが、私の耳にはもはや入っていなかった。


 なぜ、殿下と──?

 どうして、こうなったのか。


 横目で見えたローレンス殿下の表情は、読み取りにくかった。

 不満なのか、納得しているのか──ただ一つ確かなのは、視線の先が私で止まっていたということだけ。


 ──話は、夏休みにさかのぼる。

第二章は毎週金曜日19:10更新予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
わーい!更新ありがとうございます!!楽しみにしてます!
第二章、待っていましたー! ……えっ?殿下とペア?グレン君は?ミアちゃんは誰とペアを? シュプラウトちゃんのその後も含め、この先にワクドキです~!
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