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12話 テレポート・マジック!(前編)

 魔法をかけるちょっと前のこと……。


「サリエラ、話があるってこんなところに()()()を呼び出して……。どうしたの?」


 ある日の放課後。

 私はフレイヤとルーク、アリアを校舎裏に呼び出した。

 ……フレイヤとルークにとっては思い出深い場所だろう。なぜなら、ここはフレイヤがルークに想いを伝えた場所だからだ。


「いや〜、2人ってここ最近お熱い仲じゃなーい?だからさ……それを応援したくって!」


「まあ、熱い仲なのも応援っていうのも否定しないけど……。別にここに呼び出す必要ってなくない?」


「……"お熱い仲"ってのは訂正しなくていいのか、フレイヤ?」


「うんっ!……だって事実だもんねー!」


「…………まあ、そうだな」


 そう言って、2人は顔を見合わせる。満面の笑みのフレイヤに対して、ルークは恥ずかしそうに顔を赤らめてフレイヤの顔を見つめている。

 ……なんかこっちまで照れてくるな。


「こほん……。私がここに呼び出した理由……それはフレイヤとルーク、2人に魔法をかけるためなんだ〜!」


『えっ、魔法……?』


 2人の声がピッタリ合って反応してくる。

 ……息ぴったりって。数日でこんなんになるものなのか。


「うん、私の得意な魔法、テレポート・マジックで2人を応援しようと思ってさ〜ここに呼んだんだ〜!」


「まあ、その魔法は外で使うのが一番だけど……。大丈夫?」


「んっ、なにが〜?」


「いや、私はサリエラがこの魔法が得意なことを知ってるし、応援したいっていう気持ちも否定しない。……でも、テレポート・マジックって"反動"がすごくなかった……?」


「なあ、フレイヤ。その"反動"ってなんだ?」


「……ああ、魔女っていうのはね、なにもバカみたいに魔法を使えるってわけじゃないの。魔法を使うのにはそれ相応の"対価"ってものが必要なんだよ。そして、テレポート・マジックの対価は使用者の体力。だから……」


「だから、使いすぎるとその"反動"で使用者は疲れ果てる。そして、今から私がしようとしていることは"使いすぎる"程度のもので、"反動"が大きく来る可能性が高い。……だから、フレイヤは私を心配しているってことでしょ〜」


「そう、正解。だから『大丈夫?』って聞いたの。……応援はありがたいよ?……でも、わざわざ体力とかの対価を払ってまでやる必要はないんじゃないかって思うの」


 ……フレイヤの意見は自分でももっともだと思う。わざわざ体力を消耗してまでやる必要はないのかもしれない。

 …………でも、それでも私は2人を応援したいのだ。……逆に、私ができることはコレくらいしかない。


 続く

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