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十歳の最強魔導師  作者: 天乃聖樹


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結界

 フェリスたちとナヴィラ族の部隊は、周辺の物音に警戒しながら魔法結界に近づいた。


 ナヴィラの戦士が結界を突っ切ろうとするが、入れない。普通に谷の景色は続いているように見えるのに、不可視の壁にさえぎられている。


「困ったな。無理やり壊すしかないか」


 ナヴィラ族の戦士が斧を振り上げると、ミランダ隊長が慌てて告げる。


「壊すのはやめておいた方がよいかと! 結界を張った魔術師に気付かれる危険があります!」


「ならば、どうしたらいいのだ? このままで通れんぞ」


「ここだけ魔力の流れをせき止められれば、結界の穴をくぐり抜けることもできると思うのですが……そのためにはまず魔力の流れを分析しないと……」


 ミランダ隊長の言葉に、ジャネットが焦った。


「のんびりしてて大丈夫なんですの!? いつガデル族が出てくるか分かりませんわよね!?」


「しかし、他に方法が……」


 一同が難しい顔をしている横で、フェリスはおずおずと魔法結界に近づいた。


「どうなってるんでしょうか……」


 ちょっと触って確かめてみようと魔法結界に手を伸ばすと。


 まるでフェリスの手を避けるかのように、魔法結界のど真ん中に丸い穴が空き、向こう側に集落が見えた。


「え………………」


 アリシアが手で口を覆って目を丸くする。


「あっ、ご、ごめんなさい! 勝手に触って! 触れませんでしたけど!」


 フェリスは急いで手を引っ込めた。


 すると、魔法結界の穴も塞がってしまう。


「フェリス、それでいいんです! そのまま!」


「ふえ!?」


「こう、手を魔法結界に突っ込んでおいてください!」


 ミランダ隊長がフェリスの手を握って魔法結界に近づけると、結界の中に再び穴が広がる。


「なるほど……魔法耐性が無限だと、結界も一瞬で無効化できてしまうのね……」


 アリシアは少し呆れたようにつぶやいた。


「よく分からんが、今のうちだ! 全員、突撃!」


 ナヴィラ族の戦士たちが結界の穴に飛び込む。


「入らせてもらうわね」


「し、失礼しますわ!」


「手を動かさないでくださいね!」


「あっ、置いてかないでくださあああいっ!」


 アリシア、ジャネット、ミランダ隊長も結界の穴をくぐり抜け、フェリスも急いで仲間たちの後を追った。その後ろで穴が音もなく閉じる。


 結界の向こうには、張り出した岩盤と、その周辺に寄り集まった粗末な掘っ立て小屋の数々があった。


 ナヴィラ族の戦士たちは、物陰に身を潜めつつガデル族の集落の方へと進んでいく。


 アリシアが杖を握り締めた。


「私たちも行きましょう。絶対に見つからないよう、隠れながらね」


「はいっ! かくれんぼですね!」


 意気込むフェリス。


「そんな平和なものじゃないと思いますわ!」


 震えているジャネット。


「皆さん、無茶だけはしないでくださいね!」


 ミランダ隊長を先頭に、少女たちはガデル族の村を目指して駆け出した。

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