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十歳の最強魔導師  作者: 天乃聖樹


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旅支度

書籍版の7巻が12月27日に発売されます!

今回はフェリスの超絶可愛いキーホルダーつき限定版もございますので、

どうぞよろしくお願いいたします……!

https://herobunko.com/news/11144/

 朝。


 女子寮の自室で、フェリスはわたわたと旅の支度を進めていた。


「えっと、えっと! お洋服と、おやつと、魔法薬と、えんぴつと、便箋と、それにそれに……他には……」


「フェリス、程々にしておかないと鞄に入らないわ」


 たしなめるアリシア。


 既にフェリスの旅行鞄の周りには、山ほど荷物が溢れてしまっている。どうやってあれを鞄に詰め込むのか、すべて圧縮して潰すしかないような気がするアリシアである。


「プロクス王国って、すごく遠いところなんですよね……? 途中で忘れ物に気づいても、帰れないんですよね……?」


「心配しなくても大丈夫よ。忘れ物をしても、現地で買えるから」


「でも、おかねが……」


 自分はあまりお金を持っていないし、皆に迷惑をかけるのはダメだとフェリスは心配する。


 ロゼッタ姫が胸に手を当てて告げる。


「安心してください、フェリス。旅の資金なら、王宮の宝物庫からたっぷり持ってきました!」


「だ、だいじょぶなんですか!?」


「大丈夫です! 王国のピンチなのですから、王国の資金は好きなだけ使ってよいのです。プロクスの名物料理、たくさん食べましょうね」


「は、はい……」


 戸惑いながらもよだれを垂らすフェリス。おなかは既にくーっと鳴っている。


 敵地の名物料理を楽しみにするとは、王女もフェリスも随分な勇気だとアリシアは呆れてしまう。


 そこへ、廊下からジャネットが現れた。


「お、おはようございます……わ……」


 カタツムリのように大荷物を背負って、青い顔でよろめき、ばたんと倒れる。荷物に潰される。


「ジャネットさーん!?」


「わたくしはいつでも出発できますわ……」


「その場から一歩も動けないように見えるのだけれど……」


 アリシアはジャネットを荷物の下から救い出そうとするが、力が足りない。仕方なく、魔術用の杖を持ってきてテコの原理で荷物の下からジャネットを転がす。


 ようやく自由の身になったジャネットは、椅子に座ってぜぇはぁと息を切らした。フェリスがくれたグラスの水を一気に飲み干す。


「し、死ぬかと思いましたわ……始まる前に旅が終わるところでしたわ……」


「どうしてそんなにたくさん荷物を持っていこうとしているの……なにを入れているの?」


「教本一式ですわ! ナヴィラの里に行ったときは、アリシアだけ勉強していたせいでリードされてしまいましたもの! 今回はそうはいきませんわ! 任務のあいだもしっかり勉強するのですわ!」


「それにしても荷物が多すぎるような気がするのだけど……」


「辞書も一式入れていますもの!!」


「悪いことは言わないから置いていきましょう」


「ああっ! 人の荷物を勝手に開けるのはいけませんわー!」


 アリシアが荷袋の整理を始め、ジャネットは慌てて止めた。

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