表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
十歳の最強魔導師  作者: 天乃聖樹


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

157/196

甘魔女

「おかえりなさいませ、女王様! さあさあ鞄はこちらに! 手を洗ってあげるわね! 服も普段着に着替えましょうね!」


 フェリスが友人たちと共に女子寮へ帰るなり、天使ライラが嬉々として屋根から舞い降りてきた。まだ屋内に入ってもいないのに、さっそくフェリスの制服を脱がせようとする。


「ふえ!? あ、あのっ、着替えはアリシアさんが手伝ってくれるからだいじょぶですっ!!」


 フェリスは慌てて告げる。アリシアにヤキモチを妬いてもらうのは嬉しいが、かといって無意味に悲しませたいわけではない。


「いつもアリシアが手伝っているのも、どうかと思うのですけれど……」


 なぜかジャネットはふくれっつらをしている。


「それはそうと……レインさんはいったいどうしたの?」


 アリシアは黒雨の魔女レインを眺めて疑問を浮かべる。


 天使ライラが地面から軽く浮いて立っており――天使だと気づかれるから浮くのはやめた方がいいとアリシアはときどき注意するのだが、まずもって羽がバサバサ動いているからどうしようもない――そのライラの背中に、黒雨の魔女がしがみついて浮かんでいる。


 しがみついているというより、へばりついている。


 もはや引っつき虫である。


「どうしたとは、なんのことじゃ?」


 レインは不思議そうに聞き返した。


「そのことですわ! どうしてライラさんにくっついてるんですの? そんな……お外でははしたない感じで」


「はしたなくなどはない。これは偶然わらわとライラの立っている場所が同じだっただけじゃ」


「偶然じゃありませんわ! 明らかにぴっとりくっついちゃってますわ!」


「そうかのう? そなたの目の錯覚ではないのか? 妄想はほどほどにせぬと、先が思いやられるのう」


「うぐぐ……」


 必死に主張しても軽く流され、ジャネットは歯噛みする。


 ライラがレインをたしなめる。


「でも、本当にくっつきすぎだと思うわ。飛びづらいから、せめて手を繋ぐくらいに……」


「わらわが……ジャマなのか?」


 黒雨の魔女が瞳を潤ませた。


「う……そうじゃないけど。レインのことは大好きだし、くっつくのも大好きよ。だけど、一日中っていうのは……」


「わらわは一日中がいいのじゃ」


「もう……レインったら……」


 黒雨の魔女はさらにライラに密着し、ライラは魔女の頭を仕方なさそうに撫でる。


「まじょ……さん……?」


 小首を傾げるフェリス。


「これ……本当にあの人類の三分の二を滅ぼしたといわれる恐怖の魔女ですの……?」


「多分……そのはずなんだけど……」


 ジャネットとアリシアも、甘えんぼう魔女を唖然として眺めた。

LINEノベル様で新作『君は誰に恋をする』の公式連載が始まりました!

甘くて苦い、四人の恋模様が繰り広げられます。

こちらもどうぞよろしくお願いいたします!!

https://novel.line.me/r/label/novel/2934

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング

コミカライズがスタートしました!
試し読み
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ