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十歳の最強魔導師  作者: 天乃聖樹


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再会

「な、なぜ……天使がここに!? まさか……あのお方が見ていらっしゃると言うのか!? 遙か高みから!?」


 突然の天使の出現に、『探求者たち』の術師は驚愕する。


 降臨した天使――ライラは、結界の中心に屹立する黒雨の魔女の氷像に気づいた。


「あらあら、まあまあ! レインったら、ついに雨じゃなくて氷になっちゃったのね! とっても綺麗だけど……やっぱりレインは動いている方が何万倍も綺麗だわ!」


 ライラは結界に槍を叩きつけた。結界はびくともしないが、代わりに衝撃波が散って辺りを吹き飛ばす。


 フェリスやアリシアやジャネットもついでに吹き飛ばされる。


「ふゃああああああっ!?」


「フェリス、掴まって!」


「とんでもない召使いですわ――――!!」


 互いに抱き締め合って体を支えるフェリスたち。しかしあんまり支えられてはおらず、地面をころころと転がる。


 ライラは空に浮き上がって結界を眺める。


「なるほど……魔力を吸収するタイプの結界なのね。生きていた頃は魔力なんてまともに見えなかったけど、今は分かる……一度死んで結果オーライだったのかもしれないわ!」


「ものすごくポジティブな天使ですわね……」


 つぶやくジャネット。


「でも……だからこそ、あの子が黒雨の魔女に必要なのかもしれない

……」


 アリシアは考える。きっと、黒雨の魔女が憧れたのは、あの圧倒的な光なのだ。天使は光輝の権化だが、天使でなかったときもライラが眩い光を放っていたのは、初めて会ったアリシアですら容易に想像できる。


 そのライラが、結界の外から氷像に――自らの闇と涙に凍りついた黒雨の魔女に――呼ばわる。


「レイン! 起きて! 起きなさい! 朝よ!! おーきーてー!」


「そんなので起きたら苦労しませんわ!」


 ジャネットは呆れるが。


 ライラの声に呼応するかのようにして、氷像にわずかな亀裂が走った。


「んん……なんじゃ……騒々しい……」


 気だるげな魔女の声。


「起きました――!!」


「嘘ですわ!!」


「よっぽどライラさんのことが好きなのね……」


 目を丸くするフェリスたちの前で、ライラは結界にしがみつくようにして告げる。


「レイン! あなたはなにをしているの!? ここを開けなさい! そして、わたしにあなたを抱き締めさせて!」


 魔女の氷像が、目を見開いた。


 その体を覆っていた氷が、一瞬で砕け散る。


 黒雨の魔女が両手を掲げるや、全身から闇が放たれ、内部から魔法結界を崩壊させる。


 結界内に充満していた禍々しく紅い魔力、漆黒の瘴気がおどろおどろしく蠢く中へ、ライラはためらいもせず飛び込んでいく。


 ライラの光に触れるや、黒雨の魔女の瘴気は美しい蒼へと浄化されていく。


 それはまさに、レイン


「ライラ……本当に……?」


 涙を流す黒雨の魔女の前に、ライラはふわりと舞い降り、魔女の体を優しく胸に抱き寄せる。


「ただいま、レイン。わたしはちゃんと還ってきたわ――あなたのところへ」

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