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171話 ダンジョンの開拓

 死霊の森のやまとビルが変な建物になり、ゴルダ、キック、山さん、ヨッシー、ユースケ、俺カオの男六人で確認に行った。(日帰り)


 それがダンジョンであると発覚し、ゴルダとAランクパーティ星影の3人、キック、ナオリン、山さん、俺カオの8人でダンジョンの探索(地図作成)を行った。


 Aランクパーティの連携やゴルダの凄さ、山さん達の地図作成の能力の高さ、そして俺の召喚獣の強さもあり、2泊3日でボスクリアまで行けてしまった。




 それから少しの間はギルドから連絡は来なかったので、俺達は弁当屋に精を出した。

 やはり普通の日常は良いなぁ。変に気を張らなくて良いので楽しい。


 キックとナオリンは開拓村へ戻った。

 ダンジョンから街へ戻った時に、キックはゴルダにダンジョンの件を話して良いかどうか聞いていた。


 ゴルダは少し考えた後、口を開いた。



「あれだけの巨大なダンジョンが出来たんだ。隠しても直ぐに拡まる。

星影やカオ達も聞いてくれ。ダンジョンの事はもちろん王都へ報告する。色々な者達がやってきてこの街も変わるだろう。それは誰にも止められない。ただ、王都からの正式な意向が到着するまで、暫しの間、口を閉じて欲しい。それから今回の報酬については数日待ってくれ。」



 そう言ってゴルダはギルドへ戻って行った。偉い地位にいる人は本当に大変だな。ゴルダには無料で弁当を配達してやろう。うんうん。

 あ、子供達に口止めしておかないと。




 弁当屋が休みの日、俺達は馬車2台(大・中)を出して、街の外に行った。


 街の外と言っても、本当にすぐ外だ。今回は狩りでも採取でもなく、単なるピクニックだ。

 馬場屋さんから御者を2名雇い、全員が馬車に乗り込んだ。

 警備のバズッドさんは留守番だ。一応しっかり戸締まりはした。



 中型の馬車に、ダン、ロム、シュロ、タビー、ジョン、山さん、ユースケの男子組7人。御者席にプロの御者さんとヨッシー。


 意外な事にヨッシーの馬車操作の腕前が凄く上手い事が発覚した。

 ヨッシーは途中で運転(運転と言っていいのかわからんが)を代わってもらうつもりらしい。


 大型のオシャレ貴族馬車に、キール、エルダ、ジェシカ、あっちゃん、ユイちゃん、マルクの6人。

 御者席にプロの御者さんと俺(俺は座ってるだけだ)。横を並走する3イッヌ。



 ただ街の外周を周るだけだが結構楽しい。


 小説では馬車の乗り心地が悪いというくだりもよく出てきていたが、そんな事はなく、スプリングが効いた良い乗り心地だった。

 ただ、オシャレ馬車以外は椅子の部分が板で出来ていたので、長時間はお尻が辛い。座布団やクッションは必須だ。



 男子組の馬車はスピードを楽しんでいた。

 俺が乗った方はオシャレ馬車なのでゆっくり景色(街側じゃない方)を楽しんだ。


 男子組馬車に二周遅れで並んだ時に合流して停車、外でランチにした。


 食べ終わった後は子供達はイッヌに乗って楽しんでいた。

 マルたんが乗る時はゆっくり歩いていた、うちのイッヌは気遣いが出来る善い(ヤツ)だ。


 大人たちはシートに寝転がって寛いでいた。

 ペルペルが近くで蛇を捕まえて見せにきた。あ、前にもこれ捕まえたよな。

 結構大型の蛇なんだけど、街の近くにもいるのか。油断できないな。



「ペルペル、遠くに捨て…」


「待てそれ!」



 捨てて来いと命令しようとした言葉を御者さんが遮った。



「それ! よく獲れたな!」


「カクレアカマダラか!」


「え?」


「大きい割に動きが素早く、普段はうまく隠れているので見つけるのが難しいんだ。兎に角美味い、皮も結構良い値で売れるぞ」



 え、そうなん?前に捨てさせた。



「頭が凄く禍々しいですけど、毒は無いんですか?」


「ああ、毒は無い。その禍々しさで他の獣を威嚇しているだけだ」



 よし。持って帰ろう。



「ペルペル、グッジョブ」



 ペルペルの顎の下をワシワシと撫でた。


 楽しい休日だった。それから数日は弁当屋で働く毎日を満喫した。



 ダンジョンボスクリアから10日が過ぎた頃、ギルドから呼び出しが来た。


 山さんとふたりでギルドに向かい通された部屋にはキックとナオリン、星影の3人がいた。

 今回通された部屋は少し大き目の部屋で全員が座れる椅子とテーブルがあった。



 俺達が座るとゴルダの合図で小袋をいくつか乗せたトレーを持った女性ギルド員が入ってきた。



「連絡が遅れてすまない。遅くなったがダンジョン探索の報酬金だ。元々予定していた金額にボスクリアで出た金貨をプラスした。少ないかと思うが、今回はメダルが出た事で勘弁してくれ」



 星影の面々が小袋から中身を出していた。



「大金貨!」


「俺ら、そんなに役立ったとは思えんが、こんなに貰っていいのか」



 キックや山さんも恐る恐る袋を開いていた。



「金貨は元から用意していた分だ。大金貨はボスクリアで出た物を7等分した。カオは大活躍だったがスマン今回は等分させてくれ。それと魔石だがこれも等分したがカオ以外は使わんだろうと、金貨に変えて入れてある」


「あ、全然構わない。活躍したのは俺じゃなくほぼサモンだからな。サモンは餌代とかかからんから。それより7等分ってゴルダは?」



 ゴルダが面白そうに目だけで笑った。



「俺はギルド員だからな」



 ふうむ。そもそも『ギルド』って民間なのか?公務員なのか?

 どちらにしてもギルドが大変そうなのは変わらないか。


 今回は調査として参加したのでドロップは貰えないと思っていたので、魔石が貰えるのはありがたい。

 この世界物の魔石を検証しておかないとな、魔石はWIZの命綱だからな。


 それから俺はアイテムボックスから少し前に作っておいた弁当を20個出した。



「あ、これ、ギルドの皆んなで食べてくれ」



 ゴルダが目を見開いた後、クスリと笑った。何だろ?



「それでこれからの話なんだが、これは強制依頼ではない。が、今後のダンジョンの整備に参加出来る者は参加をして欲しい」



 ゴルダの説明はこうだ。

 まず、ダンジョンまでの死霊の森の道を整備。俺がイラプションとウインドカッターで切り開いた道を馬車が通れるように整備するそうだ。


 その道の材料として使用されるのが、28Fの魔物、ストーンゴーレムから出た石だ。


 大きさは縦40センチ横60センチ、厚みが15センチで、異常に硬い、しかし驚く程軽いのだ。

 その石を使ってダンジョンまでの石畳を造るそうだ。もちろんまずは28Fでの材料集めが先だ。


 それから、30F、39Fのセーフティゾーンの整備。

 セーフティゾーンに冒険者用の簡易宿泊テントや便所、食事処の設置、武器装備の修理・貸出し、ドロップ買取場所などを造るそうだ。



 22Fは、ドロップの買取、送迎馬車に乗り遅れた者のために、通路に沿って簡易寝袋、水や弁当の販売、トイレと馬車待合椅子の設置予定。


 ちなみに暫くは様子見としてボス部屋は封鎖するそうだ。



 ゴルダから指名依頼として、ギルド員のメダル取得に手を貸してほしいと言われた。

 30F、39Fを整備するのにどうしても必要らしい。俺も星影も了承した。



 山さん達は石運びの依頼を受けていた。大量の石を運ぶのにアイテムボックスがあるのとないのとではまるで違うからな。

  


 ダンジョンまでの道が整理され、セーフティゾーンも準備されたのちに冒険者達に解禁となるようだ。



 ダンジョンは国によっても異なるが、この国では近場のギルドが管理をしている。

 近場に(ギルド)が無く、稀にフリーなダンジョンもあるらしい。そういうところは自己責任で勝手に入るそうだ。


 ギルドが管理しているダンジョンは、「入った時」「出た時」を管理して行方不明者がわかるようになっている。

 今回、死霊の森に出来た塔型ダンジョンは王都でも期待され、かなりの開発援助金が出るそうだ。



 ボスクリアメダルの『21F』については、こちらも暫くは保留となった。

 まずは、地上ダンジョンがどうなるかで、決めていくそうだ。



 俺と山さんは弁当屋とギルドの依頼を無理なくどうこなすか、家に戻ったら皆んなに相談だ。

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