162話 32〜35F
セーフティゾーンだった30Fの次の階、31Fはボス戦かと思いきや、普通の通路でライカンスロープがいるフロアだった。
俺がオークキングを召喚したので想像以上にサクサクと進めた。
『32F』の魔物は巨大な亀だった。
通路がかなり広目だったので大型が出るかもしれんとゴルダから警告された。
なるほど、直径5メートルくらいの大亀、タートルドラゴンだった。
「たぶん、これ、堅いと思う」
そう叫んでダマ剣を皆んなに素早く渡した。
タートルドラゴンは動きは遅いがとにかく堅かった。(あくまでゲームでだが)
剣で叩いても甲羅に薄く切れ痕が付くくらいだ。ダマでなかったら確実に剣が壊れているところだ。
ラルフが首を刎ねようとしても甲羅に頭を隠してしまう。
「スロー!」
俺はタートルドラゴンにスロー魔法をかけた。
スローな亀にさらにスロー魔法……、止まっているのかと錯覚する。
ゆっくりと首をしまおうとしているところをラルフやゴルダが剣で叩き斬ろうとしている。
甲羅以外も堅い。皮膚が分厚いのかなかなか斬れない。
リザイアも弓を置きダマ剣を使い始めた。フィルも盾を置きダマで斬りかかっている。
ダマ剣は5本しかなかったので最初はゴルダと星影3人と俺の5人で使っていた。
山さんが自分が持っていた剣士の初期装備剣でタートルドラゴンの足に斬りかかったところ、ポキっと折れてしまった。
や、やまさぁん。うん、まぁ、初心者の剣だからそうなるよね。
と思ったが、山さんがあまりに項垂れていたので俺が使っていたダマ剣を渡した。
それ見ていたキックはDEの両手剣を即しまっていた。そして、DEの魔法で攻撃をしていた。
「…レベル15だと闇精霊魔法の攻撃系って……これしか…」
キックの足元から黒い煙が地面を伝わってタートルドラゴンに届いた瞬間、静電気のようなモノがバチンと発していた。ナオリンは素手で亀の足を殴っていた。
しかし、何だろ?これって…。
8人で寄ってたかって亀をイジメているように見える。浦島太郎の海辺で亀をイジメている図。俺たち悪者じゃん。
ふと見ると、別のタートルドラゴンに3体のオークキングが掛かっていた。
ひっくり返した亀の腹を斬ったり殴ったり、首を掴んで絞めていたりと、あちらも完全に亀をイジメている図が出来上がっていた。
何だろう…キモチガ、スサンデイク。
かなり時間が掛かったが倒す事が出来た。
タートルドラゴンからは亀肉と甲羅のドロップがあった。甲羅は普通の海亀サイズだ。
ちなみに、タートルドラゴンはこちらから危害を加えないと襲ってこない事がわかり、その後はひたすらスルーして32Fのマップを完成させた。
『33F』はアリゲーターが出た。
動きが速く顎が強烈だが、オークキングがサックリと倒してくれた。
ドロップは鰐肉、鰐皮だ。
『34F』はラミアだった。
上半身は美女で下半身がヘビだ。ニョロニョロで俺たち転移組には不評だった。
ラルフとフィルがニヤケながらラミアの上半身を見ていて、リザイアにどつかれていた。
オークキングは容赦なくラミアを引きちぎって倒していた。
ドロップは蛇肉、蛇皮、牙だった。
『35F』はスコーピオンだった。
体長4、5メートルの巨大な蠍だ。いや、5センチの普通サイズのサソリに出会っても飛びのくぞ。
それが自分らよりも数倍デカく、あの反り返って先っちょがいかにも毒あります的な攻撃的な尻尾!黒紫の毒々しい液が垂れている!
無理無理無理無理。
まぁ、これもオークキングはまったく意に介さずササっと倒していた。さすが、キングだ。
ドロップは、蠍肉と毒の尾。
何か32Fからゲテモノ食材出てないか?亀肉、鰐肉、蛇肉、蠍肉………。うちの弁当屋では絶対に使わないぞ!
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◆やまとダンジョン◆
22F(1階):魔物なし
23F(2階):スライム ドロップなし
24F(3階):ゴブリン ドロップなし
25F(4階):オーク 豚肉
26F(5階):ノールン 林檎、バナナ、オレンジ、レモン
27F(6階):オウルベア ハチミツ、毛皮
28F(7階):ストーンゴーレム 硬い石
29F(8階):ジャイアントスパイダー 魔石
30F(9階):セーフティゾーン
31F(10階):ライカンスロープ 牙、爪、毛皮
32F(11階):タートルドラゴン 亀肉、甲羅
33F(12階):アリゲーター 鰐肉、鰐皮
34F(13階):ラミア 蛇肉、蛇皮、牙
35F(14階):スコーピオン 蠍肉、毒の尾




