表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/62

6-7成長は唐突に

皆様こんにちは。お世話になっております。

からすです。

そういえば、一般的に、ゴルフボールのくぼみの数は336個なのだそうですね。

だから何というわけではありませんが。

●〇●〇


 武器の先端でちょんと突いただけで散っていったバッタさん。


 弱いですね。

 これなら素手で叩いても倒せそうです。触りたくないですけど。


 あるいは小石でも可。

 そういえば、切らしていましたね。


 少し地面に目を向けてみるものの、小石を発見することはできません。近くにはなさそうです。


 もっとよく探せばあるのかもしれませんが、今することではないですね。森の中であればそこら中に転がっていたのですけれど。

 役に立つものではないですが、また集めておいたらお守りぐらいにはなるでしょうか。


 あちらこちらから出現するバッタに対応していると、途中から草陰に隠れたまま花を齧る個体も出現しはじめました。


 最初は出現感覚が長いタイミングがあるなー、なんて呑気に待っていたのですが、偶然近くに出現したのを発見し、少し慌てました。

 それ以降、見回しても姿が見えない時は『風の声』を使用して位置を確認。


 ただ、風の声の効果時間が短いのとMP残量の問題で、数度使った時点でMPが枯渇。


 あると便利ですが、一応、無くても縁付近を歩き回っていれば見つけられるため、補充は後回しにして縁付近を歩いて対応することに。


 しばらく、問題ないと思ってクエストをこなしていたのですが、途中、森へ帰ってゆくバッタさんを発見。

 どうやら、バッタは外縁部の花をしばらく齧ったら帰って行くようです。


 今までも見逃していたのがいるのか、出現間隔が変わったのか。


 いずれにせよ、同じように見逃してしまっている可能性を考えて、一応戦闘中? なので、できるかわかりませんでしたが、MPコンバータを外して魔石をアイテムボックスのポーチから取り出し、MPを充填。


 問題なくMPも回復できましたので、姿が見えない時はちゃんと風の声を使用することにしました。

 手間と消費を惜しんではいけませんね。


~ピピロリン~


 何度か風の声を使用したタイミングで、複数のレベルアップの通知音が鳴りました。


 ちらりと確認してみると、『羽々流々』と、他にMPコンバータの変換効率上昇も完了したみたいです。


 流石にアビリティの詳細確認は後するといたしまして、バッタ駆除を続けていると、タイマーが尊ぶべき誤りの選択のCTが明けたのを知らせてきました。


 早速スキルを使用します。


~ピロリン~


 使用と同時にレベルアップの通知音。

 今度は固有アビリティですね。


 たくさん使いましたからね。さもありなん。


 ということは、同じくらい使っていた知識のアビリティもそろそろでしょうか。


 こちらの確認もひとまず置いておいて、タイマーを再度セットしておきます。


 記録引揚を使うためのバッタを探している時に、間違えて風の声を発動しそうになったのは秘密。


 見つけたバッタにあらためて記録引揚を使用します。


~ピピロリン~


 複数重なった通知音。

 知識、のアビリティのレベルアップは予想通りでしたが、他にも何かレベルアップしたようでした。


 確認すると、どうやら先天アビリティ二種が同時にレベルアップしたようです。


 こちらもまた後で、といたしまして。


 目の前のバッタをさくっと倒してしまってから、詳細に追加された部分をちらりと確認しました。

 ほとんど伏せられていたので結構気になっていたのですよね。


==========

※最古記録

 ――文明を滅ぼした。


※クエスト対象のため、ドロップ対象外


※※

・・・

・・・

・・・

追憶:(さいやくの種子)

※※

==========


 ……ルーツ世界内、不穏オブザイヤー受賞は早々に御バッタ様に決定でございます。


 また草陰から這い出てくる、文明を滅ぼした経歴をお持ちの御バッタ様。

 ばりばりと花を齧っているのを見ているとそこまでの脅威には見えませんよね。


 各種スキルの使用で少しだけ心もとなくなってきたHPを回復してから、一層警戒心を高めつつ、駆除を進めてゆきます。


 都度、風の声を使用したことで補充したMPをほとんど使いきった頃、短剣使いのアビリティもレベルアップ。STRのアップも完了と、ここに来て通知が続きます。


 ほどなくしてクエストの方も、風の声にも反応が無くなり、完全にバッタの出現が止みました。


 周りを見回すと、惹き付けられるようにかかしの足元の地面に視線が止まります。


 そこにはきらりと光る小瓶が。


 いつの間にやら出現していた小瓶を拾い上げると同時に、クエスト達成の通知とウィンドウにハンコが押されました。


 会話が無いのでぬるっと終わった感じがしますね。


 この小瓶が、報酬の『弱き者たちの花蜜』のようです。

 瓶の中には、ピンク色の液体が中でちゃぷちゃぷと揺れています。


 効果は、一定時間使用者の最も低いステータスを+5する、というものでした。


 強くは、無いかな?

 固定値なのでね。


 それよりもレベルの上がった各種アビリティが気になります。


 消費アイテムの小瓶はポーチの方に仕舞い、来た道を街へ戻りながらステータスを眺めます。


 今回のクエスト中で、比較的頻繁に使っていたスキルのアビリティはほとんど一斉にレベルアップしたようですね。


 固有、先天二種、羽々流々に短剣使い。


 羽々流々だけLv.3で、他はLv.4になりました。


 まずは固有アビリティ。


==========

『誰何』Lv.3 → Lv.4

 ヒトを真似、無機質によって形作られた身体は、何者でもなく、何者でもあった。


スキル▼:A 自己管理▼

     A 最適化▼

     A 芸術を解す機械

     A 尊ぶべき誤りの選択

     P 共鳴理解 - New


SP:15

==========


 何となく、私はたった一人の私、みたいな風になるのかなとゆる予想していたのですが、外れてしまいましたね。

 アビリティさんの挙動はちょこちょこよくわかりません。


 名前やテキストはそれとして、新しいスキルは『共鳴理解』。

 効果は、興味を持った対象の情報を蓄積する……


 そして出ましたね。よくわからない系効果さん。

 芸術を解す機械と同じで、いまいち、蓄積というのの恩恵がわかりませんよね。


 まぁ、ただ、芸術を解す機械と違ってパッシブスキルなのでそこは救いです。

 効率を向上させる、のような直接的にわかりやすい恩恵も全くありませんけれど。


 次は先天性アビリティの確認です。


==========

『残された知識』Lv.3 → Lv.4

 その人形は、想いを求めた。心無い世界に代わって。


スキル▼:A 第一分類記録照会権限

     A 情報請求

     P 権限拡張(生態)

     A 記録引揚

     P 記憶の鍵 - New


INT+8  LUC+7

==========


 こちらに増えたスキルもパッシブでした。


 『記憶の鍵』。

 効果は、第一分類記録照会権限によって閲覧する情報に世界からは不要とされた記憶が含まれるようになる、とのことで。


 何でもよかったのですが、コベニの花の詳細を確認してみることに。


 再度何かしらのスキルが使用できるわけではない様で、入手した時点で適用されているみたいです。


 ぱっと見た感じではどこが変わったのかわかりませんでしたが、読んでみると、基本のテキストが少し変わっているような気がしました。


==========

『コベニ』

 樹精霊の力によって健やかに育てられ、美しく咲くことを望まれて咲いたコベニの花。コベニは花部分が広く利用されており、染料や香料の他、蜜が甘くて美味しいとされているが、この個体は美しさを求めた故にその能力は非常に弱い。

==========


 確か冒頭部分の文言はなかったはずなので、ここが追加? 変化? していますね。

 あとはおそらく変化なし。


 何か実益のあるものではありませんが、こういうのもいいですね。


 一応、他のアイテムの説明も確認。


 うーん。

 元をはっきりと覚えていないので、なにが変わっているのかわかりませんね。

 これかな? と思うところはありますが、元々あったような気もしないでもない。


 とはいえ、わからなかったところで影響もありませんし、きにしないきにしない。うむ。


 次は、伝導体の方も上がったんですよね。


 全部パッシブスキルで意識的に使っていない割には意外と他のと同じくらいになりましたね。

 考えてみれば、影響してくるのって基本的に最適化くらいですし、そんなものでしょうか。


==========

『専鋭伝導体』Lv.3 → Lv.4

 その人形の素材に使われた何かは、望み、従う。


スキル▼:P 効率的な伝達

     P 精密な伝達

     P 有機的な伝達

     P 集中的な伝達

     P 感受的な伝達 - New


AGI+3 INT+6 TEC+6

==========


 せんえい、でいいのでしょうか?


 作業適化しか使っていませんでしたし、順当にTEC方向の成長のように見えます。


 新しく増えたスキル『感受的な伝達』は、行動に影響するステータスに変動が生じた場合にその影響を向上させる、とのことでした。


 こう見ると、条件が揃った時のバフがすごそうです。

 自分を対象にしたスキルで、TECの影響を受けるもので、一時的な効果で、と考えると意外と条件は達せられそうですし。


 これのおかげで、最適化を使った時のTECが飛びぬけて高い値になっているのでしょうけど、どうなのでしょうね、このままTECに特化したらいいのか他のも上げた方がいいのか。


 今のところはTEC特化でも困らなさそうな感じもしてしまうのですよね。

 器用貧乏は後々困りそうですから。


 ……困ってから考えましょう。いつになることやら、ですけれど。


 あとは、短剣使いもLv.4ですね。


==========

『花様の短剣使い』Lv.3 → Lv.4

 咲く花がそこにあることを疑問に思う者は無い。されど触れんとすれば、その身には傷だけが残る。


スキル▼:P 道具の扱い(短剣)

     P 短剣使いへの憧れ

     A 幻影の稀撃

     P 伏陰の一閃

     A 薄絹に咲く華 - New


TEC+9 LUC+6

==========


 ふむ。

 随分と華やかになりましたね。


 追加されたスキルはアクティブスキル『薄絹に咲く華』。

 効果は、攻撃を回避し、致命的な攻撃になる確率の高い攻撃を対象に加える。スキル使用時、回避に失敗した場合に受けるダメージが増加する。


 回避し?

 回避系のアクティブスキルですか。


 CTが3 sありますが、これは連打ができないというだけですね。


 失敗時のリスクがありますし、羽々流々があればいらない子なのでしょうか。

 羽々流々よりも判定が強いか、もしくは、重複して効果が出るのならいいですね。


 どうなのでしょう? そこらへんは要検証です。


 最後がLv.3になった羽々流々。

 戦闘の要なので、強いスキル、おいでませ~


==========

『羽々流々』Lv.2 → Lv.3

 遥か東の地に伝わる特殊な技術。順風を滑る逆さの風は気づけば懐を撫でる。


スキル▼:P 羽々流々の歩法

     A 風の声

     A 舞風

     A 逆さ風 - New


TEC+6 AGI+6

==========


 相変わらずアビリティ名に変更はなし、と。


 新しく増えたのは、アクティブスキルの『逆さ風』。

 効果は、HPを24消費、CTが1分、身体部品の劣化が僅かに進行し、攻撃の回避時相手の近くへと移動することができる、というものでした。


 相手の近くへ、というのがよくわかりませんが、回避時に効果を発揮するスキルのようですね。

 羽々流々のスキルでのHP消費スキルは初めてですね。結構重いですし……

 それに加えて劣化も進行するとなると、乱用は厳禁です。


 ぱっと見ではそんな制限が掛かるほど強いスキルとも思えませんが、相応に理由があるのでしょうから強いのかもしれませんね。


 こちらも、後で使用感の確認をするということで。

 これで、全部ですよね。


 アビリティの確認も終わり、ウィンドウを閉じると、すでに街門が見えていました。


 門兵さんにお辞儀をして街へ入ります。


 そのまま、倉庫巡回のクエストをこなすために、開始時にも訪れた詰所へと足を運びました。


 入口にいる方に声を掛けると、相変わらず膝を折っての丁寧なご対応でございます。


 依頼を受けた旨をお伝えすると、以前依頼を受けた情報が蓄積されているのか、感謝の言葉と共に再度の説明が必要かどうかの質問を受けました。


 どんなことをするかは覚えていますので不要の返事をいたしますと、早速兵士のお一方と出発することになります。


 以前と同様、兵士さんの後ろをついてゆくと、倉庫一軒目にして早速屋根裏からヤミコモリが飛び出してきました。


 分かっていましたし、特に驚くこともなく、飛び込んでくるヤミコモリを、身体をずらして避けます。

 アビリティがあるというのはこんなにも心の余裕を生むのですね。


 地面に落ちたところを、ぶにっ、と足で押さえつけます。


 最適化は…… 切れていますね。使っておきましょうか。

 他のスキルも使っているので、感覚的にそろそろ軽度劣化くらいにはなりそうですが、別に問題ありませんし。

 レベル上げレベル上げ。


 誤りの選択のCTは明けていないのであれですが、記憶の鍵も増えていますし少し確認することにいたしました。

お読みいただきありがとうございます。


もしどこかで面白いと感じていただけたようでしたら、星を光らせてくださると感動します。

あとブクマとかも(強欲

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 不穏過ぎて変な声出たわ。 文明滅ぼしたバッタがその辺に居て道端の花齧ってんのか… …植物類の最古記録がなんか意味深なのと関係あるのかな?
[一言] たぶん大量発生の蝗害で文明滅ぼしたんじゃね? 現実のトノサマバッタ鑑定出来たら同じような説明出そうw 子供の頃、三国志読んで「イナゴなら食えるんじゃ?」とか思ってたけど実はトノサマバッタだ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ