セインスの日常?
なんとか絞り出しました
フィリアとの結婚式が終わり、セインスは王都の近郊で、国軍の訓練にあけくれている。
セインス直属の遊撃隊を、教官代わりにして、国軍を鍛えに鍛えているのだ。
普段ならリーガスタ改めオークスタ中将の仕事なのだが、オークスタ中将は部下を引き連れ森に篭っているため、セインスがやるはめになったのだ。
オークスタ中将が森に篭っている目的は、オークをテイムするためだ。
セインスはまだ見ていないが、既に20を越えるオークが中将にとっ捕まっていると聞いている。
それを聞いたセインスは、
「まあ、師匠だしな……」
と、呆れ半分な声を漏らしたという。
さて、セインスが行う訓練は過酷である。
オークスタ中将から受けた訓練を、3割減くらいで実施していたのだが、兵たちからは大不評であった。
重い装備を背負って、森まで走らされたかと思うと、「食べるものを自分で確保しろ!」と言われるのだ。
オークをオークスタ中将に根こそぎイカれた後の森に、食べることのできる魔物など、そう多くはない。
「ほらそこに蛇がいるぞ!」
セインスが近くにいた女兵士に教えてやると、蛇を見た女兵士が、
「あれはツリーバイパーじゃないですか! 毒蛇です!」
本当に嫌そうな顔で、拒否する。
「ああ! 俺の髪の毛が黒くなった原因の蛇だ」
と笑ったセインス。
「食べる以前に、捕まえたくも無いです!」
女兵士がそう言うと、セインスがゆっくり動き、
「こうやって捕まえりゃいいのに」
と言いながら、サッとツリーバイパーの首を素早く掴むと、小瓶を取り出し、ビンの縁をツリーバイパーに噛ませて毒を採取する。
その後、首を切り落として腹を裂き、皮を剥いでから、
「ほら! こうやれば食べれるんだぞ。あ、これは俺が捕まえたから、お前達にはやらないぞ?」
と、腹を切り開いた蛇を見せるセインスに、
「いりません!」
と拒否する女兵士。
「けっこう美味いのに。なあアレン」
隣に居るアレンに、同意を求めたセインス。
「まだ初日ですから。三日後くらいになれば多分食べるでしょう。私の時もそうでしたから」
と、苦しい経験を思い出したアレンが、心底嫌そうな顔で言う。
「お前達も、蛇は嫌だカエルなんか食えるかと、散々文句言ったもんな」
当時を振り返りながらセインスが笑う。
「イモムシ食うより、蛇のほうがよっぽどマシでしたね」
「イモムシは俺も苦手ではある。師匠は美味そうに食ってたけどな」
アレンが言ったとおり、三日後には兵士達は飢えに負け、蛇どころかミミズまで食うようになるのだった。




