話題といえば?
そこかしこで挨拶をしている貴族の子供達。
立食パーティーのような感じで、進行されている。
いつもなら、良い相手をゲットしようと、鬼気迫るものがあるのだが、今回は少し余裕のようなものが見られる。
何故なら、明日もあるからだ。
普段ならば、1日で意中の相手から、良い感触を得なければいけないのだか、明日はセインスとフィリア殿下の結婚式があるので、その場でも見合いパーティーがある。
なのでガツガツした空気はないのだ。
そんな中、セインスは端の方で食事をしている。
そばにいるのは、ロローシュ伯爵家とノードス伯爵家。
当然ながら、セインスと婚約が内定しているフェルやティアも居る。
「クローム卿」
と、セインスを呼ぶ声がする。
振り返ったセインスの目にはいってきたのは、アウス準男爵、バウ準男爵、ジュンス準男爵であった。
「おお! お久しぶりです皆さん」
セインスが笑顔で応じると、
「ウェインライドとの戦では、ご活躍されたそうですな」
そう言ったアウス準男爵に、
「私よりも、リーガスタ中将だと思いますよ?」
と笑うセインス。
「オークをテイムしたというやつですな。実際のところは、どんな感じだったのです?」
そう聞いたのはジュンス準男爵。
「私は別行動中だったので、テイムした時の様子は見ていませんが、リーガスタ中将の言う事をほぼ聞きますね。単純な命令しか理解しないようですけど、戦力にはなります」
そう言って説明したセインスに、
「オークを10匹もテイムしているとか、信じられませんなぁ」
と、バウ準男爵が言う。
リーガスタ中将は帰国するまでの間に、さらに5匹も増やしていた。
帰国したときは、街は騒然としたし、かなり混乱したのだが。
ヨハネ王もビックリである。
だが、一応リーガスタ中将の言うことは、オーク共がちゃんと聞くと、ヨハネ王も確認したので、現在はリーガスタ中将のオークは城壁の外側に作られた、急造のオークの厩舎にて飼育されている。
どこからどう見ても、鉄製の太くて大きな、かなり丈夫な格子の檻だが、一応厩舎と呼んでいる。
セインスはヨハネ王に、5匹と報告していたのに、リーガスタ中将が戻ったときは10匹に増えていたから、手狭な感じは否めない。
そのうち檻は増やされるだろう。
オークの餌用のゴブリン狩りが、国軍の新たな仕事に追加されたのだが、国軍の兵士を鍛えるのに、都合は良かった。
やらされる兵士にとっては、面倒であるが。
数年後、ゴブリンなどの使い道のない魔物を、安値で買い取ってオークに与える事になるのだが、それは数年後の話である。
何故そうなったのかは、たんにオークが増えたからである。




