表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

87/100

王太子の結婚式


 そうして、セインス達遊撃隊は、レイリス国に戻る。


 リーガスタ中将率いるレイリス国軍は、すこしの間、元ウェインライド国に留まり、治安維持に務める。


 さて、国に戻ったセインスを待ち構えていたのは、自身の結婚式の準備であるのだが、一先ず、王に報告するため城に行かねばならない。


 王城に行けば、当然、婚約者のフィリア殿下にも会うわけで、戦場での話、特に器械式と鉄式の弓の話で盛り上がり、その日が終わってしまう。


 翌日から、自身の屋敷で結婚式について決めた事を、王家の許可を貰うため、王城に赴くことになる。


 自宅と城を往復する日々。


 セインスに親族は居ないが、世話になった人達に手書きの招待状を出し、料理の献立を決めたりと、細かいが決めなければならない事は山積みである。


 そうして、忙しい日々を過ごしていたセインス。


 さて、翌日はセインスの結婚式だが、その前日に行われる一大イベントがあった。


 デービット王太子と、ヴェガ子爵家の娘、ミシェルとの結婚式である。


 次代の王の結婚式ともなれば、それはそれは豪華なものであった。

 戦争が終結したのも幸いして、全貴族当主夫妻はもちろん、その息子や娘達も参加して盛大に行われた。


 戦地にいたリーガスタ中将も、もちろん帰国している。

 王太子夫妻に挨拶をするため、長い列ができる。

 挨拶をする順番は、基本的には爵位の高い者からである。


 領地を持っている公爵家、次に侯爵家、伯爵家。

 続いて、領地の無い宮廷貴族、軍貴族達。

 リーガスタ中将のような、領を持たない伯爵が並び、その後ろに、子爵、男爵、準男爵、騎士爵と続く。


 子爵から下は、代官でも軍務でも、王城で働く者でも、順番に決まりはない。


 この日までは、男爵であるセインス。

 男爵の集団の中ほどで、自分の順番を待つ。

 周りの男爵達の中には、翌日に子爵になるセインスに擦り寄るために、順番を明け渡そうとする者もいたが、セインスはそれを丁重に断った。

 

「デービット殿下、ミシェル殿下、この度は誠におめでとうございます。心から祝福申し上げます」

 セインスがそう言葉を述べると、


「セインス、ありがとう。お前が私の命を救ってくれたおかげで、ミシェルと婚姻を結ぶことが出来た。感謝する」

 デービット王太子の言葉には、心からの言葉特有の重みのようなものが感じられる。


「セインス殿、ありがとうございます。貴方が父に仕えたのも、面白い縁でした。そのおかげで父の出世があったので、感謝しています」

 ミシェル妃殿下も、セインスに礼を言う。

 二人を祝った後にお祝いを伝えるのは、王家。

 ヨハネ王や王妃達に、祝福の言葉を伝える。


 そして、次はヴェガ子爵家の人達へ。

「ヴェガ子爵閣下、おめでとうございます」

 セインスが頭を下げると、


「セインス卿、明日になれば親戚になるのだ。よろしく頼む」

 ヴェガ子爵がそう言う。

 デービット王太子とフィリア殿下は、母親も同じ兄妹なので、セインスがフィリア殿下と結婚すれば、確かに親戚であろう。

 血は繋がっていなくとも親戚。これが貴族である。


「ですね。こちらこそよろしくお願いします」

 セインスが笑顔で答えた。


 そしてその後、ダンスパーティーへと移行する。


 未婚の貴族の見合いも兼ねたパーティーである。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] うーん・・・ 遂にセインス君、結婚しますか。 ヴェガ子爵にしてみるとアゲチンですよね。 15で結婚して子供持ちながら敵討ち・・・ うん。頑張れ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ