アーレアからミューコンへ
アーロルトのことは本人もやる気になったようなので、本当にテルヴァルデに到着できるかは待っておくだけにする。
エルフで美形なので何かに狙われる可能性があるとはいえそれなりの魔法の技術のある男である。あの自信が良いように効果が出ればそれほど難しいことではないと思える。
「じゃあ、無事にアルマティの違法の奴隷契約も解除できたし、コンヴィル王国に帰ろうか」
「ジェロは新しい魔法を覚えられたし、ね」
「成果が色々とあって良かったです」
しばらく放置していたので、ドラゴンのジョエルを探して合流する。
王都ミューコンへは、来たときと同様に≪飛翔≫とジョエルへの騎乗であり、時間はかからない。
「ジョエル、また人の来ないようなところで狩りでもしておいてくれるかい?」
「ジェロ様、ジョエルも少し寂しそうですね。王都の中に連れて入れないでしょうか」
「流石に、と思うけれど。そうだね、王城の人たちに相談してみようか」
とはいえ、相談もなく王都の中にドラゴンで乗り付けるわけには行かないので、今回もある程度離れたところでジョエルと別れて王都に入る。
まずは自分達の屋敷に向かう。
「ジェロマン様、奥方様、お帰りなさいませ」
執事のクシミール達の丁寧な対応はいまだに慣れられないジェロ。
元々慣れているモーネと、そのようなことを気にしないヴァルに背中を押されて屋敷に入る。
「王太子殿下の戴冠式の案内ってもう来ている?そろそろなんだよね?」
「え?はい、いただいておりますが、まだまだ先の日程ですよ」
「え?」
クシミールの返事を聞いて疑問に思う。王太子からは、ルグミーヌ王国と往復していればちょうどくらいと言われたはずである。




