アルマティの今後3
「ジェロ様、お入り頂いて大丈夫ですよ」
リスチーヌが、隣室にいたジェロとアーロルトを呼びにくる。
彼らはアルマティの様子が気になり、ずっと無言で座っているだけであった。
再び皆が席に着いたところでアルマティが切り出す。
「お待たせしました。私アルマティはテルヴァルデに戻ります。ジェロマン様、ずっと働かせてください」
「え?あ、ありがとう!アルマティが居ないとテルガニ家は困るところだったよ。常識人が少ないから……」
「ジェロ、あなたがそれを言えないでしょう?」
「ジェロ様、本当ですよ」
和気あいあいとしているジェロたちの横で、蚊帳の外になっているアーロルト。
「では、テルガニさん。改めて私もテルヴァルデまで同行させてください」
「え?」
「エルフは長生きで時間がたくさんあるというので向上心を失いがちです。周りがそうであると、やる気があっても頑張る上限も下がってしまうのです。そのため、ご存じのように魔法の習得が王級どころか上級すらもおぼつかないのがエルフ村の実情」
「……」
「ですが、外の世界で、テルガニさんと一緒に居たアルマティさんは王級魔法も習得され≪飛翔≫も自由自在……私も村で井の中の蛙になってはいられません」
「なんて言って、アルマティを追いかけたいだけでしょう?」
「リスチーヌさん、それは否定しません。ただ、今のも本心です」
『とは言われても、一緒に移動するとしても、≪飛翔≫ができないのはモーネだけだし、ドラゴンのジョエルにモーネと二人乗りなんて……』
「ジェロは、モーネとあなたを二人乗りさせたくないみたいよ」
「ヴァル!何も言っていないじゃないか」
「言わなくても分かるわよ」
「ジェロ様……」
モーネが顔をあからめて話題がそれていく。




