エルフ村での買物2
「王都でもこれほどの品質のポーションはなかなか手に入らないぞ」
騎士団員達が手にしていたのは傷回復の高級ポーションのようであった。
その近くにある病回復などポーションの取り揃えは豊富であり、この店舗でもまだ手頃な価格なのか団員達はほぼその辺りにとどまっている。
メンヒルト達はそれより奥にある、灯りなどの魔道具のところで一つ一つ手に取って確認している感じである。
「ジェロ様、魔法カードはこちらに」
リスチーヌが元斥候の素早さを活かしてか、人のいない一角にある魔法カードが陳列されている場所から声をかけてくる。
「うーん。目新しい魔法は無いなぁ」
「ま、ジェロも色々と覚えたからね」
ヴァルと一緒に品定めするが、カリグラフィーなど以外の目線で欲しいものがない。
「色々と目が肥えていらっしゃるようですな」
高齢のエルフが声をかけてくる。他の店員より年齢が上なので彼らより上役、もしくは店主だったりするのかもしれない。
「いえ、カリグラフィーは我々には珍しいものが多いのでぜひ頂戴したいかと」
「しかし、魔法としては物足りないと。そのような方にはぜひ奥に」
常連でもないのに奥に案内されるのは不安であったが、妻達を含めて仲間がたくさんいるので一緒に進む。
「こちらはいかがでしょうか?」
出してきたのは魔法カードではないので一瞬がっかりするが、店頭にもなかったような古い感じの魔導書である。
「これは?」
「はい、木魔法の≪繁殖≫になります。植物を茂らせるものでして。この森の中に暮らしているとほぼ不要なものですが」
めくってみると書かれているのは古代魔術語であり、目を輝かせるジェロ。




