エルフ村の散策2
「まさか、皆さんが?」
食堂へ道案内をしてくれるエルフの青年アーロルトが、リスチーヌの≪飛翔≫を見て驚く。
「はい」
そう言って、ジェロ、アルマティ、そしてヴァルも≪飛翔≫で少し浮かぶ。浮かぶだけであれば上級風魔法の≪浮遊≫もあるが、浮かんだ後の自由に動く様子で王級風魔法の≪飛翔≫と理解されたようである。
「あ、私は魔法も使えない一般人ですから」
アーロルトが見て来たのに気づいたモーネが慌てて否定している。
「一般人って。王女様ってだけで普通じゃないのに」
リスチーヌが小声で突っ込んでいる。
「これで理解しました。アルマティも含めて皆さんは本当に魔力が豊富だったのですね。まさか王級魔法の使い手とは」
「エルフ村の皆さんならばこれくらいはできるのかと」
「そんなこと、他では言わないでくださいね。中級までしか使えなくても得意な方とされています。私は上級まで使えるので、村の中でも上位の方でした……」
「それで、アルマティの違法魔法に対しても」
「はい。しかし、皆さんのことを見て、我々が井の中の蛙であることを実感しました」
「あ、ジェロ様が特殊なだけで、この村の外でも普通はそんなことないですからね!」
リスチーヌが補足しようとするが、彼の耳にはその旨は入っていないようである。
彼の案内してくれた食堂は確かに美味しいものであった。しかし、食事の間ずっとアーロルトは、外の魔法使いの現状やアルマティがどうやって修行したのか等の質問をしてきて、ゆっくり食事をできた感じがしなかった。
「では、アーロルトさん、ご案内ありがとうございました」
一応ルグミーヌ王国の貨幣も使えたのでジェロが支払いをした後は、何とかアーロルトと別れようと考える。しかし、まだ付いてくる気配であった。
「では、デマリーネさんのお家を教えて貰えますか?」




