アルマティの奴隷契約3
エルフの術者の指示に従い、ジェロと念の為にヴァルも魔法陣に手を添えて魔力の供給を行う。
「うぉ!」
エルフたちは流入する魔力の量に驚いたようだが、なんとかその流量を制御して、本人たちとジェロ、そしてヴァルから流入して光っている魔力を、魔法陣の真ん中に座るアルマティのところにまで誘導しているようである。
見ていると、魔法陣の上に光るモヤのようなものがあり、特にジェロとヴァルのところに多かったのがだんだん均等にならされながら真ん中に集まって行く。
そのモヤがアルマティを包み込むような感じになり、さらにそれが胸に吸い込まれて行く。奴隷契約のための魔石があると思われるところである。
「ふぅ」
魔法陣から完全に光が消えたところで、術者のエルフが息を吐く。
「成功したのですか?」
「もちろん。これで、通常の奴隷契約になったはずですよ」
「どうせなら、ここで奴隷契約も解除できたら良いのに」
「この村では奴隷契約など必要ないので、その技を知る者はおりません!」
確かに魔石を胸に埋め込むような営みも必要であるし、そもそも少数のエルフ同士では奴隷契約の制度が不要なのかもしれない。
「じゃあ、王都アーレアに戻ったら奴隷商を手当しないとね」
「また誰かの伝手でないと、ね」
「そうよね。犯罪奴隷を勝手に解除できたら困るし、なんらかの手続きが必要でしょうからね」
アルマティは、とりあえずこのエルフ村にすぐに置いていかれることは無くなったと思いつつ、微妙な顔をしている。
「大丈夫よ。ジェロ様はアルマティを頼りにしているのだから、あなたが望めば一緒に連れて行ってくれるわよ、これからも」
リスチーヌがそのアルマティにこっそりとささやいている。




