エルフ村へ2
境界を越えた後、何時間かそのまま間道を進んだところで再び騎士の1人に声をかけられる。
「いよいよ到着になります」
先ほど、境界を越えるときに現れた3人のエルフのうち1人が馬に乗って先に向かっていたので、おそらく到着を伝えていたのだと思われる。
数人が出迎えているようであった。
しかし、その出迎えの人物達のことよりも、馬車を降りたジェロ達が目を奪われたのは村の構造である。
ジェロは前世の記憶か孤児院での記憶か曖昧になるくらいのぼんやりした記憶での、エルフたちは森の木々の上に家を作って暮らす、の言葉通りであった。
太い幹の木々の間に陸橋のような木製の歩道が張り巡らされており、太い幹をくり抜くのではなくその外に木造の家が括りつけられている感じである。
しばらく上を見渡していたジェロ達であったが、周りを見るとメンヒルト王女やその他にも初めて思われる人たちが同様にその光景に見惚れていた。
「そろそろ村長へのご挨拶を」
タイミングを見計らった騎士が声をかけて来て我に返るメンヒルト。
「失礼いたしました。見惚れてしまっていました。ルグミーヌ王国第2王女のメンヒルトです」
「いえ、この光景を初めてご覧になった方々は大体そのような感じですので。私はこの村の長であるルトホルトです」
白髪ではあるものの、大きい耳が尖っていて整った顔であり、背を丸めることなくしっかりした姿勢で老紳士というたたずまいの村長であった。
互いのトップの挨拶の後は、残りのメンバの自己紹介になり、最後にジェロ達の番が来る。




