エルフ村への訪問2
「で、こうなるのも仕方なかったのかな……」
「あの流れでは、ですね」
「もう少し気楽な訪問にしたかったのだけど」
王城でのやり取りの後、二日の時間を待つように言われた結果である。ジェロ達の馬車、メンヒルト王女の馬車、それの護衛としてトリアウエ騎士団長以下の10人の騎兵達がついてくる騒動になっている。
待つことになった間に、王都アーレアの魔道具店などを巡り魔導書や魔法カードを探したのだが、やはりカードでカリグラフィーなどが珍しいものを購入できただけで、かんばしい成果にはなっていない。
仲間達のために魔道具である魔剣だけはいくつか入手できたくらいである。
そのため、エルフ村で新しい知見に触れる楽しみはある。特に≪根縛≫のような木に関係する土属性の魔法はエルフならでは、というものがあると期待している。
「エルフ村には色々と期待もあるのだけど」
「仕方ないですよね。あのメンヒルト王女も、今まで行けていなかったエルフ村に行くきっかけだと参加を希望されたので」
「で、トリアウエ騎士団長はいつものようにお守り役ということか」
「魔術師団は傲慢なところがあるので、あのように物腰が柔らかい方が相応しいのでしょう。エルフ村との交渉の際には特に」
「魔術師団もエルフの魔法に興味はあると思うのに」
「教えろ、の上から目線があったのではないですか。今回に同行されない事実を踏まえると」
「あり得そうだね……」
自分たちだけの馬車であり、好き勝手なことを話している。御者台には、自分のルーツをその目で見たいと希望したアルマティが座っているので、他人は近くにいないのである。
ちなみに、ドラゴンのジョエルは騒動になりかねないので、同行せずに引き続き人里とは離れた山奥で自由に狩りをさせている。




