ルグミーヌ王国での挨拶へ3
「インリアンさんはいらっしゃいますか?」
ここでもザールに貰った、コンヴィル王国王都ギルド本部の相談役の証明書を使用するジェロ。
冒険者ギルドは国家をまたがる組織とは言いつつ、各国ごとに本部があるので、その権威が使えるわけではないが、単なる放浪者ではないことの証明にはなる。
「あなたは!……どうぞこちらに」
以前にこのギルドで縁のあった職員であるインリアンはジェロのことを覚えていたようである。
「コンヴィル王国の貴族の方でしたよね?」
「覚えて頂いて光栄です。はい、今はこういう立場でして」
先ほども使用した相談役の証明だけでなく、魔銀級Sランク冒険者の証明を提示する。
「なるほど、これを出されると騒ぎになりますね」
「それに各国での侯爵の身分を伝えるとね」
「リスチーヌ!」
「え?そんな。当時はそこまで上位の方では……大変失礼しました」
慌てて身構えるインリアンを制止して、からかってきたリスチーヌを睨むジェロ。
「それと、こちらはラーフェン王国のモーネ王女。今はジェロ様の夫人ですが。ですので、王城に目立たないように挨拶のために入りたいのですが、方法はありませんか?騎士団長のトリアウエ様の屋敷を教えていただくのでも結構ですので」
リスチーヌが手短に用途を伝えるためであったことをある意味で感謝しつつため息を吐くジェロ。
「もちろん、冒険者ギルドでもギルドマスターや本部の幹部は王城に連絡を取ることは可能です。ただ、内容的には騎士団長のお屋敷をご案内する方が無難かと。しばしお待ちください」
しばらく経って戻ってきたインリアン。
「受付横に若い男女の2人を手配しました。まだ駆け出しの冒険者ですが、性格はいい奴らです。依頼という形で伝えていますので」
「ご調整ありがとうございます」
念のために王都本部でのポーションの不足について確認すると、やはり不足は不足だったようで、その応接間のまま少しだけ納品をし、その道案内の依頼の報酬も払っておく。




