王都での幹部交流
突然フェリックの戴冠式への招待されたジェロ。
「そして、モーネ王女達にも改めてギャストルの件はお詫びをさせて頂く。あれは今、この王城のある一室で大人しくしている。戦争奴隷の契約を解除するつもりはないが、それだけでなく何か思うことがあったようで色々と反省はしているようだ。ただ、テルガニ侯爵やモーネ王女達への迷惑は消えるわけではない。済まなかった」
「いえ、とんでもありません」
国王が非公式の場とはいえ頭を下げることに驚いてしまう。
「さて、ジェロマン。以前に、俺の妹、第4王女のブリエットを妻にという話は断られたよな。このような奥さん達ができたのに、もう一度の相談は無いな。いつかお前に子供が生まれたら、俺の子供、王子か王女と結婚させることは約束してくれよ」
「え?」
「以前には自分が孤児院育ちなどと言い訳をしていたが、その子供、特にモーネ王女との子供であれば、侯爵家の生まれ、そしてラーフェン王家の血筋。誰にも文句は言わせぬ」
「まだ生まれてもおりません子供のことを……」
「貴族とはそういうものだ。理解するようになれ」
「は」
翌日の魔術師団への訪問を約束した後は、くたくたになった体をなんとか屋敷まで馬車で送って貰う。
「王太子は流石ね。生まれる前の子供の婚姻まで約束させられるなんて」
「ラーフェン王国からは私が。ベルカイム王国では私の実弟であるヒルデリンが国王に。となると、3ヶ国から侯爵の地位を与えられているジェロ様に対して、血縁がないのはコンヴィル王国だけです」
「何としてもジェロ様と、王家として血縁を結んで逃げられないようにしたいのね」
「生まれてもいない子供に、好きになるかも分からない相手と結婚の約束をさせるなんて……」
結婚願望はあったが、政略結婚ではなく最後まで自身の気持ちで結婚する相手を決めた自分なのに、と生まれてない子供に対して後ろめたいジェロ。
「お立場的に仕方ないことかと……」
頭では理解するが、もやもやする。
「ま、その子供同士が幼い頃から一緒にいたら好きになるかもしれませんよ」
平民の気持ちがわかるリスチーヌが慰めてくれる。




