王城での結婚披露3
何とか互いの挨拶を済ませることができたところで、ジェロは献上品について悩む。
「実は王都に参上するにあたり持参したものがあるのですが。一点はこちらですが、もう一点が大きくてどこにお出しすればよろしいでしょうか」
「ほぉ、それは」
飾り付けられた剣が気になったのか、騎士団長のニーシヨンがジェロが差し出したドラゴンの牙で作った剣を受け取り、国王の前にまで移動する。
「これは?」
鞘から抜いたところ通常の鋼の銀色ではなく白色であることから、ルネスラン国王が聞いてくる。
「は、ドラゴンの牙を削り出して作成したものになります」
「なんと!流石はテルガニ侯爵」
「となると、もう一点というのは?」
フェリックが隣からその剣を覗き込みつつ質問してくる。
「ドラゴンの死体1体になります」
「なんと!どれほど多くの素材を取ることができるか」
宰相のボーヴリーが金銭的価値も考えてしまう。
「そうか、流石はドラゴンを従えるだけの力があるテルガニ侯爵。死体を入手することもできるということか……」
「ますます他国には……」
「ははは、ジェロマン。流石だな。宰相や団長達、このジェロマンを派閥争い、政治闘争に巻き込むことは許さないぞ」
「王太子殿下、もちろんですよ」
「もしも与しやすしなどと侮ると後悔すると広めておきますよ」
「そうしてくれ、俺の王政ではジェロマンの戦力を中心に立案するからな」
国王を前に、王太子といえども言い過ぎでは?とドキドキするジェロ。
「ジェロマン、そんな顔に出しながら心配しなくて良い。まだ公表はしていないが、譲位されることは決まっており、戴冠式の日程を検討しているところだ。お前にも案内を送る予定だったが本人が来たから直接話しておく。おそらくルグミーヌ王国からの帰りにちょうど良いだろう。寄って行け」
「はは!」




