新婚旅行でのミューコン滞在2
夫婦で相談した結果として、仕官についてはテルヴァルデで受け付けることにした旨をクシミール達に告げる。
「承知しました。王都での政治活動は考えられていない旨も伝わると思います。その前提でも仕官を希望する貴族子弟はまず居ないと思います。逆にそれで希望する方は有望という篩になることかと」
「もし有望そうな人が来れば、クシミールさんが紹介状を書いてあげてくださいね。単に門前払いするより、この屋敷の方達もやりやすいでしょうし」
「リスチーヌ様、ご配慮ありがとうございます」
そしてこの日はすぐに王城に登ることになる。
「どうも王太子様が催促されているようです」
「俺、あんな強引なタイプの人が苦手なんだよなぁ」
「ジェロ様、大丈夫ですよ。今は王家もジェロ様のことに配慮する側なんですから」
「リスチーヌは、そんな強気なことを……」
「ジェロ様、その通りですよ。もちろん王家も強力な貴族を他国に逃げられたくないと思うものですよ」
「モーネまで……」
まだまだ性根のところは小心なジェロに対して皆が背中をおしてくる。
クシミール達が王都用に用意していたテルガニ侯爵家の紋章入りの馬車で登城し、待機しているところにジルベール・ラロシェル魔術師団長が訪れる。
「これはラロシェル様。先日はテルヴァルデまで足をお運び頂きまして誠にありがとうございました」
「いえ、まさか魔法であのように街を作ることができると知れたことも学びになりましたので」
「そのようにおっしゃって頂けますと幸いです」
「ところで……」
「はい、王都に参りましたので、魔術師団の拠点にもお邪魔させていただきます」
「ありがとうございます!皆も楽しみにしております」




