新婚旅行でミューコンへ2
王都ミューコンへの途中では、街の宿屋に泊まったり、野営を楽しんだりしながら進んでいる。
「あの山!」
「そうですね。盗賊に襲われて。その後の河原で魔人と戦って」
「あのとき、あらためてジェロ様の魔法の威力に驚かされました」
「あのときの魔人がアゼルフスで、これからはオークダンジョンを作ってくれたり、協力関係になったりするのですから、縁とは分からないものですね」
「それをいうと、王女様や悪魔と結婚されたりされるのですから、横で見てみても平民の想像をこえていますよ、ジェロ様の未来は」
「そのジェロ様と結婚されているお一人のリスチーヌも、ですよ」
微妙に笑いのネタにされているジェロは、迂闊なことを発言できない。
「じゃあ、そろそろジョエルから降りて、ミューコンには歩いて行きましょうか」
ジョエルには適当に時間を潰すため、人目につかない森か山の奥に行くように指示しておく。
ここでもミューコンの城門では冒険者の身分証で中に入り、そのあとはまず冒険者ギルドに向かう。
「ザールさん、ご無沙汰しております」
「うわ!本当に久しぶりだな。連絡もなしに驚かすなよ。いや、今日も冒険者ギルド職員として来ているということで良いのだよな?」
「もちろんです。ですので、本部幹部のザールさんから、未熟な本部付職員への指導ということを引き続きお願いしますね」
「じゃあ、そういう口調で話すが。まずこの女性達は何だ?もしかしてラーフェン王国のモーネ王女殿下ではないのか?」
「流石のザールさんにも情報は伝わっていないですか。はい、モーネは私の妻になりました。こちらのヴァル、リスチーヌも妻です」
「4人も美人を連れてきて、そのうち3人が妻だと。まぁ確かに侯爵様だよな。もう冒険者ギルド職員の立場は返上するか?」
「そんなことをおっしゃらずに。私の根っこはギルド職員と思っていますから」
「まぁ、冒険者ギルドの方も、その繋がりは残しておきたいのだから、冗談だが」




