新婚旅行の出発地2
翌朝は、アルマティも呼んで、その大部屋で立派な朝食をとった後、モージャンの領主館に向かう。
事前に連絡が行っていたこともあり、徒歩で訪問しても門番に止められることも無く屋敷の応接室に案内される。
モーネとジェロも何度か訪れたことがあるし、モーネはしばらく滞在した館でもある。
ジェロは、ギャストル王子に使節団から外れるように指示された場所でもあるが。
「これは、これは、テルガニ侯爵。モーネ王女も皆様も。よくぞお越し下さいました」
モージャン子爵とその娘であるユゲットも同席して部屋に入ってくる。
「先日はユゲット様に、我々の結婚披露の会に足をお運び頂きまして誠にありがとうございました。改めてご紹介をさせていただきます。妻のモーネ、ヴァル、リスチーヌになります」
「モージャン子爵にはラーフェン王家が一方ならぬご支援を頂戴したこと、大変感謝しております。また、今後はこちらジェロマンのテルガニ家ともども引き続きよろしくお願いいたします」
「ご丁寧に誠にありがとうございます。ラーフェンの皆様からは既に過剰なお礼を頂いておりますので。またテルガニ侯爵には、こちらこそ近隣のご縁も含めてどうぞよろしくお願いいたします」
「ユゲット様、先日は誠にありがとうございました」
「この度は、以前には私も同行させて頂いた経路を、皆様で再び歩まれるとのこと。羨ましいことです」
「あの当時、本当にユゲット様、そしてジャクロエ様にお世話になりました」
「お二人とも女騎士様とばかり思っていましたので」
「あ、あれは色々と事情もありましたし」
一瞬だけ微妙な空気になりかけたが、なんだかんだと同じ苦労の旅を一緒に行った同士。また女性同士ということもあるのか、話が盛り上がっていくようであり、モージャン子爵は途中で退席され替わりにジャクロエが入って来る。
お茶とお菓子を取りながら盛り上がる女性達を、ジェロとヴァルは微妙な空気になりながら見守ることになる。




